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- 市街地の雪は消えたのにゴルフ場はクローズのまま… 積雪後の営業再開に時間がかかる理由とオープンするための絶対条件とは?
雪国だけじゃなく、関東や関西でもスポット的に雪が降ることがあります。積雪でクローズになったゴルフ場は、どういった条件を満たせば営業を再開するのでしょうか。
グリーンが完全に溶けたかどうかが最初の判断基準
1月になると、北海道や東北地方だけでなく、関東や関西でも雪が降る日があります。ゴルフ場は多少の雪であれば営業できますが、雪が積もってしまうと積雪クローズとなり、営業を休止せざるを得ません。
雪がやんだ後、都市部ではもうほとんど雪が溶けたのに、「ゴルフ場はなぜ営業再開しないのだろう?」と感じたことがあるゴルファーも多いのではないでしょうか。積雪クローズ後の営業再開は、ゴルフ場のさまざまな判断基準があります。そのあたりの事情をゴルフ場関係者に聞いてみました。
「積雪クローズ後の営業再開を判断する基準で、まず重要になるのが『雪がどこに残っているか』です。たとえばカート道は、(融雪剤の)塩カル(塩化カルシウム)を撒いたり、除雪作業を行ったりすることで、比較的早く復旧できます。フェアウェイやラフは、多少の残雪があっても、安全が確保できれば営業できるケースがあります」
しかし、どうしても譲れない場所があります。それがグリーンです。ゴルフ場にとってグリーンは、プレーの質を左右する最重要エリアであり、ここが使えない状態では営業再開はできません。グリーンに塩化カルシウムを撒くと、芝生に深刻なダメージを与える可能性があります。

「ですからグリーン上の雪はブロワー(強力な風を送り出して落ち葉などを吹き飛ばす装置)を使って外側に飛ばし、なるべく早く溶けるように作業します。グリーンが完全に溶けたかどうかを営業再開の判断基準にされているゴルフ場が多いと思いますよ」
逆にいうと、グリーンさえ溶ければフェアウェイやラフに雪が残っていても、「お客様にご了承いただいた上で」営業を再開するケースはあります。その際は、コース状況を事前に説明し、「ところどころ雪が残っていますが、それでもよろしければ」という形でプレーしてもらいます。
筆者は過去に、1月のコンペ直前にドカ雪が降ったものの、コンペの幹事さんから「開催します」と連絡があり、コースに行ったらフェアウェイの左右どちらか(日当たりの悪いほう)に雪がどっさり残っていて、「こんな状態でも営業するのか!?」と驚いたことがあります。完璧なコンディションではなくても、安全にプレーが成立するかどうかを見極めるのがゴルフ場側の判断です。
営業再開してもゴルファーが来てくれないと意味がない
積雪クローズ後、もう一つ大きな判断材料になるのが「いつ再開するか」です。先ほどのコンペの話とも関係しますが、平日はもともと来場者が少なく、客単価も低めです。そこに除雪や人件費がかかると、営業しても赤字になる可能性があります。ゴルフ場にとっては「開けること」自体が目的ではありません。きちんとお客様が来てくれる日に、確実に営業できることが重要なのです。
そのため、多くのゴルフ場は「土日に再開できるかどうか」を基準に逆算して動きます。平日は雪を溶かし、コースを整える作業に集中し、週末にフル営業できる状態を目指します。土日は来場者数も多く、料金も高く設定できるため、ゴルフ場としては収支面で大きな違いが出るからです。
もう一つ、ゴルファーに知っておいてほしいことがあります。ゴルフ場は「土日に再開できるかどうか」だけでなく、その先の天気予報まで見ながら再開を判断します。理由はシンプルで、再開直後に再び雪が降ると、またクローズせざるを得なくなるからです。
再開とクローズを短期間で繰り返すのは、ゴルフ場にとっても、予約していたゴルファーにとっても大きな負担になります。そのリスクを避けるため、慎重すぎるほど慎重に判断しているのです。
積雪クローズ後の営業再開は、グリーンの状態、週末の集客、長期的な天候予測、そして経営判断を総合した結果です。「なかなか再開しないな」と感じたときは、その裏にゴルフ場なりの合理的な理由があります。
こうした事情を知っておくと、冬の予約やキャンセルに対する見方も変わってくるはずです。ゴルフ場の判断を理解したうえでつき合うことが、冬ゴルフを楽しむための第一歩といえるでしょう。
保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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