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- 「ゴルフをする資格がない!」という怒りも理解できるけど… 問われるビギナーへのマナー教育
SNSで見かける「ゴルフをする資格がない」という強い言葉。その背景には確かに問題行動がありますが、そもそもルールやマナーを誰が教えるべきなのでしょうか。ビギナー育成の責任について考えました。
「ゴルフをする資格」は誰がどう与えるべきか
ゴルフにまつわるSNS投稿で、ものすごく気になっているフレーズがあります。それは「ゴルフをする資格がない」です。先日はこんな場面で「ゴルフをする資格がない」が使われていました。
「2グリーンのゴルフ場で、使用していないグリーンからウェッジでそのまま打ってターフを取るやつ! ゴルフをする資格はねえ!」
おそらくゴルフ場関係者の投稿でしょう。グリーンの芝生が「ベロン」とめくれた写真とともに、怒りの文面が添えられていました。
その気持ちはよく分かります。「サブグリーンにボールが止まったら、無罰で救済を受けられるローカルルールがあるのだから、頼むからボールを動かしてくれよ。そのまま打つんじゃねえよ」と言いたいのでしょう。

でも、この文面の中には、ビギナーにとって言葉の意味が分からない用語が2つあります。一つはサブグリーン、もう一つはローカルルールです。
ビギナーは基本的に1グリーンのゴルフ場しか知りません。最近増えているインドア練習場のシミュレーションゴルフは、本物のコースを忠実に再現していますが、その多くが1グリーンです。
ところが実際のゴルフ場に行くと、日本には2グリーンのコースがけっこうあります。そこでラウンドすると、使用していないほうのグリーンにボールが乗ってしまうことがあります。
経験者が先に乗せて、無罰の救済を受けるシーンを見れば、ビギナーは「あっちのグリーンに乗ったときはボールを外に出してプレーするのね」ということが分かります。ただし、ビギナーが先に乗せたときは、何をどうしたらいいか分かりません。「ゴルフはあるがままにプレーする」と教わった人ほど、そのまま打とうとします。
筆者はコンペに誘われたとき、初対面のビギナーと同組になることがあります。その人のボールが目的外グリーンに止まったときは「無罰で救済を受けられますが、ボールの動かし方は分かりますか?」と必ず声をかけます。そうすると「分かりません」という答えが返ってきます。
そこで救済の受け方を教えますが、事前に確認しなかったら、たぶんそのまま打ってしまいます。それってコンペでたまたま同組になった人が教えることではありません。ゴルフ場がローカルルールを設定しているのですから、ゴルフ場が教えるべきでしょう。
「ゴルフをする資格」を与えるのはスクールかゴルフ場の役割
このほかにも「ゴルフをする資格がない」というフレーズが使われるシーンがたくさんあります。
「ティーショットが隣のホールに飛んだのに『ファー!』を言わないやつ」
「隣のホールに無言でズカズカと入り込んでくるやつ」
「バンカーをならさないやつ」
「グリーンで走ったり、飛び跳ねたりするやつ」
「打ち込んだのに謝りに来ないやつ」
「前の組と1ホール以上空いているのにモタモタしている連中」
どれも文句を言いたくなる気持ちは分かります。ただ、これらのマナーを守ってもらうには、そのマナーを知ってもらう必要があります。ゴルフスクールではボールの打ち方だけでなく、ルールやマナーも教えますが、スクールに通うのはゴルファーの義務ではありません。そう考えると、ゴルフ場のマナーを教えるのはゴルフ場の役割になります。
かつてのゴルフ場はキャディーつきプレーが主流でしたから、筆者はこれらのマナーをキャディーさんから教わりました。今はセルフプレーが主流ですから、マナーを教えることができるのは同伴者しかいません。しかし同伴者は所詮、素人ですから、ゴルフ場の使い方をすべて把握しているわけではありません。
セルフレジを導入したスーパーマーケットが、サポートスタッフを配置してレジの使い方を教えているように、セルフプレー主体で営業しているゴルフ場はサポートスタッフをコース内に配置して使い方を教えたほうがいいです。
人員が足りなければゴルフスクールと連携を組み、ビギナー講習を開催するなどして「ゴルフをする資格」を与えるべきではないかと常日頃から感じています。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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