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- 賞金が稼げないプロゴルファーはどう暮らす? 知られざる収入のリアル
ツアーで活躍するプロゴルファーは華やかに見えますが、賞金だけで生活できる選手は一握りです。では、賞金をほとんど稼げない選手たちは何を収入源にしているのでしょうか。プロゴルフ界の現実を探りました。
賞金が稼げない選手はどうやって生活している?
プロゴルフトーナメントを見ていると、「賞金総額2億円」「優勝賞金4000万円」といった華やかな数字が並びます。海外メジャートーナメントになると、優勝賞金は数億円規模にはね上がり、「プロゴルファー=大金が稼げる職業」という印象を持つ人も多いでしょう。
一方で、BSやCSのゴルフ番組、あるいはYouTubeのゴルフチャンネルなどを視聴していると、「ツアーで活躍している姿を見たことがない」選手たちがたくさん出ています。
プロフィール欄には、「生涯獲得賞金ゼロ円」だったり、「年間獲得賞金数十万円」だったり、20代後半で「プロテスト未合格」と表示されています。「この人たちは、どうやって生活しているんだろう?」と思います。
視聴者の素朴な疑問について、沖縄県のエナジック具志川ゴルフクラブ総支配人であり、レッスンプロでもある三浦辰施氏に聞いてみました。

「正直なところ、どうやって生活しているかは人それぞれですが、スポンサーさんがついていれば、賞金が獲得できなくても、スポンサー収入だけで生活できる選手はいます」
近年はアマチュア規則が改定され、アマチュア選手でもスポンサー契約が可能になりました。その流れもあって、若手選手を支援する企業や団体は以前より増えているそうです。
また、幼いころからゴルフをしている選手たちは、「実家が太い」ケースが多いと三浦氏は率直に話します。「実家が太い」というのは裕福な家庭出身ということです。
ゴルフはジュニア時代から多くのお金がかかるスポーツです。練習代、ラウンド代、クラブ代、レッスン代、遠征代などを考えると、家族の支援なしでトップレベルを目指すのは簡単ではありません。
スポンサー収入やレッスン収入などを組み合わせて生活
さらに最近は、「アテンドラウンド」と呼ばれる仕事も増えているようです。ゴルフ好きな企業経営者などと一緒にラウンドし、ギャラをもらう仕事です。プロアマ大会のプライベート版といったイメージでしょうか。
SNSを活用している選手は、InstagramやYouTubeなどで情報発信を行ない、企業案件やタイアップで収入を得ていることもあるようです。もっとも、それだけで安定的に生活できる人はごく一部でしょう。
やはり多くの選手は、複数の収入源を組み合わせて生活しています。ゴルフ場所属の選手であれば、試合のない日はコース業務を手伝ったり、メンバー向けのレッスンを行なったりしています。
ただ、三浦氏は「レッスンで生計を立てるのは、そんなに甘くない」とも話していました。ゴルフ場やインドア施設に所属し、レッスン活動を行ないながら試合に出るとなると、スケジュール調整が難しくなります。
そのため最近は、「単発イベント型」のレッスンも増えているそうです。「この日は○○プロが来ます」といった形でレッスン会を開催するスタイルであれば、選手側もスケジュールを調整しやすくなります。
プロゴルフの世界は、プロ野球やプロサッカーなどのチームスポーツと違い、最低年俸が保証されているわけではありません。個人スポーツですから、活躍できなければ収入はゼロです。予選落ちすれば賞金は入りません。それどころか、参加費、交通費、宿泊費のぶんだけ赤字になります。
アマチュアゴルファーは、OBを打っても、短いパットを外しても、収入がゼロになることはありません。しかしツアープロは、たった1打で予選通過を逃し、1週間の収入が消えてしまうことがあります。
ゴルフファンは気楽な気持ちでトーナメントを観戦していますが、その実態は強烈な弱肉強食の世界です。それでもプロたちは、真剣勝負のヒリヒリした感覚を味わいたくて、戦いの舞台に挑んでいくのでしょう。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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