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- カートナビは見ていた! 「悪質賭けゴルフ」や「オープンコンペ不正」驚きの手口とは
ゴルフ場では世代間のマナー論争がたびたび話題になりますが、実際に現場で問題視されている迷惑行為はどのようなものなのでしょうか。ゴルフ場関係者への取材をもとに、意外な“老害”エピソードと、その背景にある価値観のズレについて考えてみました。
オープンコンペでニヤピンを改ざん
コロナ禍をきっかけに、ゴルフを始めた若者が増えたと言われています。実際、ゴルフ場に行くと、20代や30代のプレーヤーを見かける機会は以前より多くなりました。
一方で、日本のゴルフ場を支えている中心層は、昭和のゴルフブームを経験してきたベテランゴルファーであることも事実です。ゴルフは老若男女が楽しめるスポーツですし、年齢を重ねても元気にラウンドできるのは素晴らしいことです。
ただし、世代間の価値観の違いによる摩擦も起きています。ベテランゴルファーからは、「最近の若い連中はマナーがなっとらん」という声をよく耳にします。若手ゴルファーは、「いやいや、マナーが悪いのはそっちでしょ」と反発します。
ゴルフ場関係者に話を聞くと、マナー違反を行なうのは年配者が目立つようです。具体的にどんな“老害”が発生しているのか教えてもらいました。

「うちのゴルフ場では、2組で来て、別々にスタートするんですけど、2~3ホール後に勝手に合流して、一緒に回っている人たちがいました。なぜ、そんなことをするかというと、全員で賭けゴルフをするからです」
「でも、2組同時に回って賭けゴルフをされると、プレーがものすごく遅くなるんですよ。迷惑なのでやめてもらいました。その人たちは、あちこちのコースで“出禁”(出入り禁止)になっているみたいです」
「あとは、オープンコンペでニヤピンを取ったら優待券をもらえるとするじゃないですか。そうすると4人1組で参加し、ニヤピンを改ざんする組も出てくるんですよ。さらに、カートの中では『おまえ、ボギーだったよな』と言っているにもかかわらず、カートナビに入力したスコアはバーディーになっていたりすることもあります」
「なんで、それが分かるかというと、最近のカートナビはドラレコ(ドライブレコーダー)がついているんです。自走式カートでセルフプレーのゴルフ場は、事故が起きたときの保険の証明のため、ドラレコがついているケースが多いです。だから、改ざんの証拠が録画されています」
「スタッフが映像をあとから見返して、『この人たち、やってるね』とみんなで笑っています。その人たちが次に来たときは、ニヤピンを取ったとしても他の賞に入れないように、新ペリア方式の隠しホールの設定を切り替えたりします」
無料ドリンクを水筒に入れて持ち帰る
さらに興味深かったのが、レストランの無料ドリンクサービスの話でした。以前は、無料でコーヒーやソフトドリンクを提供していましたが、一部の来場者が、水筒に大量に入れて持ち帰るようになったそうです。
「アイスコーヒーを1リットルくらい入れて、持っていこうとするんですよ。しかも、ドリンクがなくなると、『早くおかわりを出せよ』と要求するんです」
ゴルフ場側も対策として、カップに入れて飲む方式に変更したのですが、今度はカップで何度も繰り返して水筒に注ぎ、周りをビチャビチャにする人が出てきたといいます。結局、このコースは無料ドリンクサービスをやめてしまいました。
こういった行為のほとんどは、60〜70代の仕事をリタイアした世代の仕業だと言います。ただ、前出のゴルフ場関係者は「“老害”というのは決して“年を取っている人の迷惑行為”という意味ではなく、若くても自分たちの価値観が正しいと思い込み、他人の意見を聞き入れずに迷惑をかける人はいる」と指摘します。
年配者でも、周囲に配慮しながら気持ちよくプレーしている人はたくさんいます。問題なのは年齢ではなく、「自分たちのルール」を公共空間に持ち込んでしまうことなのでしょう。本人たちに悪気はなく、「これくらい普通だろう」という感覚で振る舞っているのかもしれません。しかし、いろんな世代が同じ空間でプレーするようになった今の時代は、その“身内感覚”が摩擦の原因になりやすいのだと思います。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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