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- なぜ日本のゴルフ場はここまで便利? 海外では珍しい「自動化設備」の正体
電磁誘導カートや自動精算機など、日本のゴルフ場には海外ではあまり見られない設備が数多く存在します。その背景には、芝の管理や人手不足への対応など、日本ならではのゴルフ文化や運営事情があるようです。
日本のゴルフ場は「自動化」がキーワード
日本は世界有数のゴルフ大国の一つとして知られていますが、独自のゴルフ文化が根付いていることでも有名です。
ハーフターンでの食事休憩や、「マエヨン」とも呼ばれるプレーイング4のローカルルール、ドレスコードなど、その特徴はさまざまです。そして、ゴルフ場の設備にも日本ならではのものがあります。
では、海外のゴルフ場ではあまり見られない「日本独自」の設備には、どのようなものがあるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役)は次のように話します。

「まず、電磁誘導カートの普及は、日本のゴルフ場ならではの特徴のひとつと言えるでしょう。海外ではプレーヤーがカートを自由に運転するケースが多く、日本のように決まったルートを自動で走行するカートはそれほど一般的ではありません。
一方、日本では芝の保護や景観維持の観点から、カートの走行エリアを制限しているコースが多く、そうした環境の中で電磁誘導カートが普及していきました。そのため、ボタンひとつで自動走行するカートに驚く外国人ゴルファーも少なくありません」
また、クラブハウスに設置された自動精算機も、日本では広く普及している設備のひとつです。
「バブル経済崩壊後、ゴルフ場では運営の効率化やコストの見直しが進みました。その中で、人員負担の軽減などを目的として自動精算機が導入され、徐々に普及していったのです。
一方、アメリカのパブリックコースなどでは、クラブハウスも比較的コンパクトで、必要以上にコストをかけない運営スタイルが一般的です。そのため、日本ほど自動精算機が普及していないケースもあります」
さらに最近では、ラウンド後の精算だけでなく、チェックインまで自動化するゴルフ場も増えてきました。便利さが増す一方で、ゴルフ場のスタッフと直接やり取りする機会は以前より少なくなっています。
人手不足や業務効率化への対応が求められる中、日本のゴルフ場における自動化の流れは今後も続いていきそうです。
自動チェックインは海外にも広がる?
では、こうした日本独自の設備は、今後海外にも広がっていくのでしょうか。
飯島氏は、自動チェックインについて次のように話します。
「大手グループのゴルフ場では導入が進んでいますが、それ以外のゴルフ場では慎重な姿勢を見せているところも少なくありません。
日本ではロッカー利用を前提としているコースが多く、チェックイン時にはプレーヤーの氏名とロッカー番号を紐付ける作業が必要になります。
そのため、機械だけに任せるのではなく、一度スタッフが確認したほうが安心だと考えるゴルフ場もあるのです」
一方、海外では事情が異なります。
「アメリカなどでは前払い方式を採用しているコースが多く、チェックインと精算を同時に済ませるケースが一般的です。また、ロッカー利用も選択制のため、自動チェックインとの親和性は高いと言えるでしょう。
そのため、自動チェックインについては今後さらに導入が進んでいく可能性があります」
また、飯島氏は「ジオフェンス」と呼ばれる新しい技術にも注目しています。
ジオフェンスとは、カートナビのGPS位置情報を利用し、設定したエリアへ進入するとカートを自動停止させたり、速度を制限したりするシステムです。
例えば、崖や池などの危険な場所の手前に境界線を設定することで、誤って進入した際には強制的に停止させることができます。また、下り坂や急カーブなど事故が起こりやすい場所では、自動で安全な速度まで減速させることも可能です。
この技術がさらに普及すれば、電磁誘導カートを導入していないゴルフ場でも、より安全にカートを運用できるようになるかもしれません。
日本のゴルフ場で培われてきた自動化や安全技術が、今後どのような形で世界へ広がっていくのか。その動向に注目が集まりそうです。
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