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- ボールが見つからない長いラフはなぜ増えた? ゴルフ場が明かしたコースメンテナンスの実情
「最近、ラフが長くてボールが見つからない」と感じるゴルファーは少なくありません。しかし、その背景には芝の成長や天候、人手不足など、ゴルフ場ならではの事情があります。ラフが長くなる理由と、プレーヤーができる工夫について現場の声を聞きました。
理想は18ホールのラフを3~4日で刈り込みたい
ひと昔前のゴルフ場は、ラフにボールが入っても見つけやすいコースが多かった気がします。もちろん、フェアウェイよりもラフのほうが長いのですが、ボールの頭くらいは見える状態に刈り込まれていることが一般的でした。
セルフプレーのコースで、プレーの進行が遅れる一番の原因がボール探しです。ティーショットがフェアウェイからわずかにそれただけなのに、ボールが見つからないと、「なくなるボールじゃないのにな」と諦めがつきません。そのような事態を避けるため、ティーショットが少し曲がった程度であれば、ボール探しに苦労することはありませんでした。
ところが最近は、「ラフが長すぎるのではないか」と感じるゴルフ場が増えています。戦略性の高さをウリにする難関コースであれば理解できますが、一般アマチュア向けのコースでも、ラフに入るとなかなか見つからないケースがあります。

ボールが見つからない。見つかっても脱出できない。結果としてプレー進行が滞る。ゴルファーとしては、「もう少し短く刈ってくれたらいいのに」と思います。ラフの長さを一定に維持することはできないのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。
「グリーンキーパーによると、ラフの刈り込み作業はパー5ホールでだいたい半日かかるそうです。半日というのは午前中に1ホール、午後に1ホールです。お客様がスタートする前に1ホール、ホールアウトした後に1ホール、1日2ホール分のラフを刈り込みます」
「パー4ホールのラフと、パー3ホールの斜面のラフもありますから、9ホールを3~4日で刈り込むのを目安にしています。人手がいればアウトとインを同時に作業できるので、3~4日で18ホールが終わる計算になりますが、そこまではできないようです。また、天候の影響で予定どおりに作業ができないケースもあります」
雨が降れば作業は思うように進みません。しかし、その間にも芝は伸び続けます。
「芝が伸びるスピードは、気温、地温、天候、肥料の量によって異なりますが、ラフの成長は6~7月が最も活発になります。刈り込み作業は1クール3~4日ですが、作業ができない日が続くと、ラフが長すぎる状態になってしまいます」
技量に合わせてボールを移動させたほうがいい
ゴルファーの立場からすると、「最近ラフが長いな」と驚きますが、ゴルフ場側から見ると、「もっと短く刈りたいけれど追いつかない」という状況なのかもしれません。
しかも、ゴルフ場のコース管理作業は、ラフの刈り込みだけではありません。グリーン刈り、カップ切り、バンカーならしなど、多岐にわたります。そして、他の作業でも同じようなことが起こっています。私たちゴルファーは、整備されたコースを当たり前のように利用していますが、その裏側では限られた人数で優先順位を付けながら作業が進められています。
ラフが長いとプレーヤーは苦労します。特にビギナーの場合、一度ラフに入ると脱出したくても脱出できず、何打も費やしてしまうことがあります。そんなときは同伴者同士で特別ルールを作り、ボールをフェアウェイに移動させたほうがいいのではないかと思います。
競技なら話は別ですが、多くのアマチュアはラウンドを楽しむためにゴルフ場に来ています。ルールを厳格に守ることより、全員が気持ちよくプレーすることのほうが大切です。
ゴルフは自然の中で行なうスポーツですから、「ラフが長い」と不満を言う前に、「フェアウェイに打てばいい」という考え方もあるでしょう。
でも、ゴルフ場は人手不足や天候の影響で、コースを理想どおりの状態に管理するのが難しくなっています。理想どおりのショットが打てないアマチュアが、理想どおりにセッティングできていないコースで、理想どおりにプレーするのは簡単ではありません。
ラフが長すぎるコースでは、プレーヤーの技量に合わせて「楽しくプレーすること」を優先したほうが、ゴルフを嫌いになる人が少なくなるのではないかと感じます。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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