カートで避難はNG! ゴルフ場で雷に遭遇したときの正しい逃げ方

「ゴルフ場での雷は危険だ」と聞いたことがある方も多いかもしれません。「雷なんて大したこと無い」とプレーし続けることは大変危険です。なぜゴルフ場での雷は危険だと言われているのでしょうか。

ゴルフ場は市街地よりも雷が落ちやすい!?

 ゴルフをプレーしている最中に、雷に遭遇してプレーが中断になってしまった経験があるというゴルファーもいらっしゃるかもしれません。

ゴルフ場は雷雲接近が分かると、早い段階でプレーの中断を決断する 写真:ShutterStock

 では、なぜプレーを中断しなければならなかったのでしょうか。

 理由としては、雷には高いところに落ちやすい、という性質があるため、平地より高い立地にあることが多いゴルフ場は危険だからです。

 山岳コースでは、山のアップダウンを生かしたかした戦略的なレイアウトになっている場合が多く、好んでプレーをするゴルファーも多いです。しかし、木が多くあることや平地より高いところにあることこそが落雷の危険を招いてしまいます。

 ほかにも、ゴルフ場は河川敷にも数多く存在します。河川敷のコースは川沿いの平地に建設されているため、木や山などの障害が少なく、プレーヤー自身が避雷針のような役割を果たしてしまい落雷する可能性があります。

 東急リゾーツ&ステイ株式会社の担当者は、「ゴルフコースのように、広大で周囲に高い建物がない場所は人に落雷しやすく大変危険であります。雷が発生した場合は、注意喚起および安全が確保出来るまでプレーを中断して避難指示を行っています。」と話します。

 ゴルフ場の立地を変えることはできませんが、雷は高いところに落ちやすいということを認知しておくべきでしょう。

木の下やカート走行での避難はNG

 では、ゴルフ場で雷に遭遇した場合どうすれば良いのでしょうか。

 避難することが第一ですが、誤った避難をしてしまうと命を落とす危険性があります。正しい避難方法を知ることで、自分の命だけでなく仲間の命も守ることができるでしょう。

 また、雷について知っておくことも重要です。雷が光った後の落雷地点までの距離は、「340(メートル/秒)×光ってから音が聞こえるまでの時間(秒)」で算出することができます。

 この計算を用いれば、雷が光ったあと10秒後に雷音が聞こえた場合は、3400m離れていることになります。しかし、光ってから雷雲が鳴るまでに時間があるから安心ということでもありません。

 気象予報士の岡田沙也加氏は以下のように話します。

「雷雲は数十kmあり、時速10〜40キロ程度で移動します。また、雷音が聞こえる範囲は10キロ先まで聞こえることもあります。つまり、光って雷が鳴るまで時間があったとしても、自分が雷雲の端にいて反対側で雷が鳴っているからであり、次の瞬間には自分の頭上に落雷する可能性も大いにあります。そのため、すぐにプレーを中断して避難するべきと言えるでしょう」

「雷雲は雲の色や形を見ることで、ある程度見分けることができます。色の見分け方としては、雷雨をもたらす積乱雲は分厚いため、光を通しにくく、黒いです。雲のてっぺんがふくらんだカリフラワーのような形が特徴的で、発達していくと、てっぺんの部分が開いていき、キノコのカサのような形になります」

「これは目視での見分け方ですが、実際にこのような雲を確認した際は、アプリなども併用し予測できるようにしておいた方が確実といえるでしょう」

まずは最寄りの避雷小屋への避難を最優先する

 では、ゴルフ場で雷に遭遇した際はどのように対処すべきなのでしょうか?

 まず、避雷小屋に避難しましょう。ほとんどのゴルフ場では2、3ホールに1つは避雷小屋が設置されています。もし最終ホールにいる場合は、クラブハウスへ避難しましょう。

 気を付けることは、ゴルフクラブを持たないことです。伝導性があるゴルフクラブを持ったままだと、落雷したとき人に通電する可能性があり危険です。

 空模様が怪しくなってきた際や雷が鳴っている時は、基本的にゴルフ場側が中断を判断して、サイレンで避難を促します。

 しかし、避難指示が遅い・危険だと感じた際は、指示を待たずに自らの判断で速やかに避難しましょう。

 避難指示が出ても、自分のいる場所から避雷小屋までの距離が遠いことがあるかもしれません。その際は、バンカーも避難場所として有効になってきます。バンカーは周りの地形より低くなっているので、落雷の可能性が低くいです。

 ホールのど真ん中にいてバンカーまで遠い場合は、ヒザをつかないようにしゃがみ、頭をなるべく低くして耳を塞ぎます。しゃがんだ時、両カカトをつけておけば、地面に電流が流れても足から電流を逃がすことができ、体内に流れることを防ぐことができます。

 避難方法として間違ったものもあります。それは、木の下に避難することやカートに乗って避難することです。

 雷は高い木に落ちる可能性が高く、落雷したら木の下にいる人間にも感電します。もし近くに木が多くある場合は、最低でも木の幹や枝から4m程度は離れるようにしましょう。

 また、避難場所までカートに乗って移動することも危険です。カートはゴルファーが乗り降りしやすいようにドアがついていないので、もしカートで移動中に落雷したら露出した人体に感電する可能性があります。

 木の付近やカートで避難することは絶対にやめましょう。

※※※
 ゴルフ場は自然が多く日常を忘れてゴルフを楽しめる場所ですが、街中や平地に比べて落雷しやすく命の危険にさらされる危険な場所でもあります。ゴルフ場で雷が鳴り始めたら速やかに避難し、自分や周りの命を守りましょう。

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