PGMマリアゴルフリンクス(千葉県) 17番ホール 183ヤード/パー3
世界中のゴルファーを魅了し、同時に震え上がらせてきた米国のコース設計家ピート・ダイが日本で初めて設計したコースが、PGMマリアゴルフリンクス(旧:きみさらずゴルフリンクス)。

彼の名作のひとつに米国・フロリダ州のTPCソーグラス・スタジアムがありますが、このトーナメントコースにはパー3の美しいアイランドグリーンが造られています。それと同じデザインの浮島グリーンを持つコースは世界にあと2つしかなく、ひとつがカリフォルニア州のPGAウェスト、もうひとつがPGMマリアゴルフリンクスです。
美しいアイランドグリーンになっているPGMマリアゴルフリンクスの17番ホール。
見た目のインパクトがメンタルに影響を与えるばかりか、1オンするしか攻略法がないタフなデザインになっており、プレッシャーは相当です。ティーショットの際、美しい景観を楽しむ余裕はないかもしれませんが、チャレンジ精神には確実に火が付きます。ピート・ダイの設計意図が十二分に体感できるホールです。
他のホールも個性的で、変化に富んだレイアウト。ルートを見極め、正確なショットで着実に攻めていくことが肝心です。とはいえ、言うは易く行うは難し。
「ミスショットをすると、そのぶんスコアに跳ね返ってきます。いかにフェアウェイをキープするかが攻略のカギです。グリーンにはアンジュレーションがあるため、ラインを読むことも難しい。ほかのコースに比べて戦略性が高いので、最初はキャディ付きプレーがおすすめです」(ゴルフ場スタッフ)
だからこそ、何度でも挑みたくなる。次こそは絶対に乗せてみせると、やる気をたき付ける……。これこそが、ピート・ダイがゴルファーにしかけたワナなのかもしれません。
ADDRESS/千葉県木更津市真里谷2935-7
新・西山荘カントリー倶楽部(茨城県) 17番ホール 179 ヤード/パー3
17番ホールのグリーンは東京ドームがすっぽり入るほど広い湖の中にあり、島に“上陸”するための細長い橋がかかっています。

ティーイングエリアから見るとグリーンは本当に小さくて、ショットするのがためらわれるほど。「絶対無理」というあきらめと、「乗ったらラッキー」という開き直り、「いや、ここは乗せてみせる」という意欲がうずまきます。ピート・ダイは、そんなプレーヤーの葛藤も当然計算に入れているのです。
「皆さん、無意識のうちにスイングが小さくなりがちですが、そうするとショートします。ここはあえて思い切って振るのがコツです」(ゴルフ場スタッフ)
ほかのホールにも、ピート・ダイの遊び心と卓越した設計力が生きています。
6番は、左サイドに全長200ヤードのバンカーが横たわるパー4。風の通り道にあるため、風の強い日は難易度が一気にアップします。
13番は、グリーンまわりに無数のポットバンカーが口を開けている難ホール。あまりにも難易度が高くプレーの進行が滞りがちになったことから、林や植え込みをなくしてある程度攻めやすくたしたそうです。
奇抜だけれど自然と調和して美しい18ホールは、無難に攻められることを拒みます。だからこそ頭を使い、技を使い、14本のクラブをすべて使ってやっと攻略できるのです。その喜びと達成感は、プレーした人だけに与えられるご褒美になるでしょう。
ADDRESS/茨城県常陸太田市下大門町1063
ピートダイゴルフクラブロイヤルコース(栃木県) 8番ホール 151ヤード/パー3
ピート・ダイの設計コンセプトを享受しつつ、気軽に回れるのがピートダイゴルフクラブロイヤルコース。

「通年、1ラウンドスルーのプレースタイルで営業しており、プレーの所要時間は4時間半程度。1日を有効活用できます」(ゴルフ場スタッフ)
浮島グリーンがあるのは8番。グリーンの手前にはガードバンカーが鎮座しており、とにかくセンターを狙うしか道はありません。さもなければ、ボールは池かバンカー、はたまたオーバーか……。
バックティから596ヤードの3番、598ヤードの10番といった超ロングパー5もありますが、全長は6547ヤード。レギュラーティーからなら6090ヤード。パー3とパー5のメリハリが利いているのが特徴です。フェアウェイも広いため、「女性やシニアゴルファーにも好まれています」(同)というのも納得です。
日光宇都宮道路・大沢ICから約2km(約3分)と交通の便もいいので、ぜひ気軽にピート・ダイにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。18ホールスループランだけでなく、9ホールプランも実施中です。
ADDRESS/栃木県日光市大沢町1209