グリーン上に雪が積もらなければラウンドすることもある
朝晩が冷え込む季節になってきました。多くの地域で降雪が観測され、クローズしているゴルフ場も少なくありません。

北海道や東北、北陸などの積雪地帯のゴルフ場は、雪が積もったら営業を終了し、冬季クローズという状態になります。
雪が積もる前から冬季クローズ期間をあらかじめ決めているゴルフ場もあります。冬季クローズになると水道管などを元栓から閉めて休業します。そして春に雪が溶けたら営業を再開します。
ただ、東北の中でも福島県いわき市など県東部の浜通りと呼ばれるエリアは雪があまり降らないので、通年営業を行っているゴルフ場もあります。関東以南の雪が降らない地域のゴルフ場も通年営業を行います。
一方で、冬になると全国どこでも雪が降る可能性はあります。数十センチ積もることはそれほどありませんが、数センチ程度の積雪はひと冬に何回かあります。
ゴルフ場に雪が降った場合、ラウンドはするのでしょうか?
これは降雪量とゴルファーの気合のレベルにもよりますが、グリーン上に雪が積もらなければラウンドすることはできます。
雨の日と同じイメージです。雨でも気にせずラウンドする人は、雨が雪に変わってもラウンドを継続します。しかしながら、グリーン上に雪が積もるとパットしたボールが雪だるまみたいになってしまいますから、さすがにラウンドを断念することになります。
ゴルフというスポーツは不思議なもので、いったんコースに出ると途中でやめるのがもったいない気持ちになります。どうせクラブハウスに帰るなら、ボールを打ちながら帰ろうという発想になります。
スタート前から雪が降っていればキャンセルするのでしょうが、スタート時点で雪が降っておらず、途中から降るかもしれないという天気予報の場合、とりあえずスタートしてみて雪が降り始めてからラウンドを継続するかどうか決めるというパターンをよく見かけます。
雪が残っている状態で営業を行うケースもある
雪が降っても積もらなければ、翌日は通常どおり営業できます。雪が積もってしまったら、翌日は積雪クローズという状態になります。そして積雪状態が解消されたら営業を再開します。

ただし、“積雪状態が解消された”というのはコース内から雪が完全になくなるわけではありません。融雪剤を撒いたり、重機を使って除雪したりして、フェアウェイの雪はできるだけ取り除きますが、ラフや林の中など日陰のエリアは雪が残ったまま営業を再開するケースが多いです。
そのエリアにボールが入ったら無罰で救済を受けられるという臨時のローカルルールを設定して営業を行います。
ゴルフ場にとって冬は繁忙期ではありませんが、土日は予約がたくさん入っていることもありますから、平日に除雪作業を行い、土日の営業に間に合わせるように照準を合わせます。
でも、雪の溶け方は日照時間や気温によって変わりますから、思いどおりに雪が溶けず、かなりの雪の量が残った状態で営業を行うこともあります。その場合、特別優待料金でプレーするか、キャンセルするかをゴルファーに委ねます。
冬のゴルフは雪が降るリスクはありますが、ひと昔前と比べてはるかに快適にプレーできるようになりました。ユニクロのヒートテックに代表される保温性に優れたインナーウエアが開発されたことにより、着ぶくれで動きにくいという欠点が解消されました。
また、以前はグリーンがカチカチに凍っていて、グリーンに着弾したボールが大きく跳ねて奥のラフやOBに飛び込んでしまうこともありましたが、最近は気候変動の影響なのか、そういったトラブルも少なくなった気がします。
プレー料金もベストシーズンより安くなりますし、ラフが枯れて打ちやすくなりますから好スコアが出るという人もいます。
冬のラウンドをまだ経験したことがない方は、寒いからといってラウンドを控えるのではなく、ぜひ一度試してみてください。