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- 1尺玉が下から上がって間近で炸裂!? ゴルフ場は観るにも上げるにも花火のベストスポットだった
コロナ禍で花火大会が次々と中止の憂き目に遭ったことは記憶に新しいですが、それとは逆にコロナ禍で人気となっているゴルフ場で花火大会が催されました。開催してみると、ゴルフ場が観るにも上げるにも花火のベストスポットだったことが分かりました。
栃木県・鹿沼72CCで計1000発の大花火大会
5月28日、栃木県鹿沼市の上空に1000発の花火が打ち上げられ、夜空をまばゆいばかりに照らしました。特に大迫力だったのがゴルフ場だからこそ可能になった1尺玉。クライマックスでは、鹿沼72カントリークラブに詰めかけた約400人の観衆から大歓声が上がりました。
打ち上げ3時間前、10人のスタッフで準備にあたる関口煙火工場の若井豊代表取締役にお話を伺うと、ゴルフ場と花火の相性は抜群であることが分かってきました。
「まず、安全性が確保できることです。半径200メートルに建物があると、一尺玉(直径約30センチ)の打ち上げは無理なんです。そういう意味では、ゴルフ場は完璧な条件が揃っていて、昨年から一尺玉の打ち上げが可能になっています」(若井さん)
この日は1番のフェアウェイバンカーから400発、3番のフェアウェイから400発、両ホールをセパレートする山の上から200発が打ち上げられました。観客席のあるクラブハウスは小高い丘の上にあるため、下から上がってくる花火を非常に近い距離で見ることができるのです。
「江戸時代から無病息災を願って打ち上げられたのが花火」(若井さん)とあって、コロナ禍にはうってつけなイベントとも言えます。鹿沼市新型コロナ対策基金へのチャリティーに加え、今年は「ウクライナ人道危機支援金」の贈呈もテーマとなっており、ウクライナの国旗の色に合わせた花火も打ち上げられました。
コロナ禍で中止になった地元の花火大会の代替として
ゴルフ場で花火。3回目とあって鹿沼市民にはすっかりおなじみとなった感がありますが、そもそもこの花火大会、コロナ禍で「鹿沼さつき祭り」の花火が中止になったことで、コースを運営する鹿沼グループ側が花火大会の開催に手を挙げたのが発端。今回も大会名の前に「鹿沼さつき祭り協賛」がうたわれています。
露店は2軒、キッチンカーも2台出て、世間よりも一足早い花火大会を満喫した観客からは「大満足。また来年も来ようね!」の声が聞かれました。市民との距離感がぐっと近づいている鹿沼72カントリークラブ。地域密着こそが、ウィズコロナの時代のゴルフ界の正しい方向性のように思えました。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
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