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- ベンチプレス4カ月で初心者から86!「筋トレはゴルフの上達に関係ない」は嘘!?
米ツアーのトッププロには筋トレに熱心に取り組む人が多いことはよく知られるようになってきましたが、「アマチュアには関係ないのでは?」という人もまだ多いでしょう。そんな常識を否定する結果を残したジムを発見しました。
飛距離アップだけでなくスコアに効果が表れる人も
ゴルフでは「スイングの邪魔になるので筋肉、特に上半身の筋肉はあまりつけないほうがいい」と、かつては言われていました。しかし、タイガー・ウッズが登場以降は「アスリートゴルファー」と呼ばれる、しっかりしたトレーニングを積むゴルファーが増え、近年では体幹を鍛えるプロがほとんどです。
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先日のRBCカナディアンオープンに勝利し、6月19日付世界ランキングで第2位につけているローリー・マキロイも、「がっつり筋トレ」で体をつくっている1人です。とはいえ「それはトッププロの話であって、アマチュアには関係ないのでは?」と思う人も多いかもしれません。
しかし、マキロイのトレーニング方法を知って「ゴルフの飛距離を伸ばしたい」と、ベンチプレスを主体に筋力を強化し、実際に飛距離アップしている人たちがいます。
東京・吉祥寺を中心に4店舗を持つ「DREAM CUBE1(DC1)」という会員制のパーソナルトレーニングジム。その代表取締役CEOでトレーナー歴13年超の新藤実徳さんがその方法を考案しています。
「朝からベンチプレスをしているマキロイ選手の動画を見たのがきっかけでした」と、2015年ごろからゴルフに応用できないかと、ゴルフをやっている会員にベンチプレスを中心として、下半身を鍛えるスクワットやデッドリフトなどのメニューを作成してやってみたところ、実際に飛距離がアップする人が次々に出てきたそうです。
もともとゴルファーだった新藤さん自身の飛距離も280ヤードぐらいに伸びましたが、DC1に勤務している20代のパーソナルトレーナーらも今年に入ってからゴルフを始めるようになり、現在は「3組つくれるくらい」の人数で距離を競っているそう。会員も5割程がゴルファーで、みんなで楽しみながら、自分たちを実験台、見本として実際にベンチプレスのゴルフへの効能を試していると言います。
DC1三鷹店責任者の金原俊輝さんは、今年1月に店の会員からクラブをもらってゴルフを始め、今では330~340ヤードを飛ばすと言います。
「アプローチ、パターが下手で、平均112ぐらいでスコアにはなっていませんけど……」と笑いますが、今後ドラコン大会に出てみたいという夢も持てるようになりました。ちなみに、ベンチプレスは一般男性は40キロ程度ということですが、金原さんはベンチプレス歴7年で120~130キロを挙げます。飛距離がスコアに直結するわけではなく、ミート率など技術が必要ですが、「飛ばす」楽しさは代え難いものでもあります。
ただ一方で、筋トレの効果が短期間でスコアとして表れた人もいます。
DC1でトレーニングをして、現在はインターンをしている大学1年生の武内真太郎さんは「入学前にゴルフを始めたい」と、昨年12月から練習を開始し、3月にDC1のスタッフとゴルフをした際に86で回ったと言うのです。
「胸の筋肉はスイングの邪魔」という勘違い
現在のプロゴルファー、特に海外の選手は、昔はスイングの邪魔とされた胸の筋肉、大胸筋を鍛えている選手が多く、新藤さんは「テレビなどで見ると、鍛えているなという選手、たくさんいますね」と言います。
新藤さんによると、ベンチプレスなどで胸の筋肉をつけるトレーニングをすることで「胸の伸展が大きくなり、柔らかい動きができるようになる」と、スイングの邪魔になるどころか、かえって動きがスムーズになると言います。
「ベンチプレスは奥が深く、再現性が高くなければ、1回(バーベルが)挙がっても2回、3回と挙げられるかは分かりません。そのためにフォーム固めをします。また、挙げるためには背骨の使い方が大事で、背中がしなるようになります。上半身だけに見えて下半身も使うので、全身運動で体幹力を上がります」
「再現性」「フォーム固め」「背骨の使い方」「体幹」といったキーワードは、ゴルフのスイングに共通している部分です。ただ、正しいトレーニングには専門知識が必要で、ケガの危険もあるので注意が必要です。
新藤さんは自宅でできるエクササイズなど今後、ゴルフに特化したトレーニングのオリジナルメソッドをつくって、提供していきたいと考えています。「ゴルフは人生を広げてくれると思います。飛距離もそうですが、健康的にゴルフが楽しめるようにしたい」と話しています。
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