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- 全英オープンみたいに風が強い日のゴルフ…何に気をつければ大崩れを防げる?
風が強い日のラウンドは打球が思ったところに飛ばず、苦手だと感じている初心者ゴルファーは多いかもしれません。では、どのようなことを意識すれば、風が強い日でもスコアがまとまりやすいのでしょうか。
「風に打ち勝ってやる!」は大叩きの元
今週は年間のメジャー大会最後を飾る全英オープン。この大会が開催されるリンクスコースは、海沿いに位置しているうえ高い樹木がないため、トッププロでさえ吹きっさらしの風の中で四苦八苦する姿がよく見られます。
日本のゴルフ場はリンクスとはレベルは違えど、ゴルフは自然の環境の中でプレーするため、雨や風など天候に大きく左右されるスポーツといえます。ゴルフ経験の浅いゴルファーの中には、ようやくボールを真っすぐ打てるようになってきたのに、風が強い日のラウンドだっために思い通りにボールが飛ばず、スコアを大幅に崩してしまったという人もいるかもしれません。
ゴルフには、大きく分けて「アゲインスト」と「フォロー」という風に関する用語があります。
まず「アゲインスト」とは向かい風のことを指し、ゴルファーの間では「アゲてる」などと表現します。向かい風なので、当然ながら飛距離が出づらいです。
また、ボールのスピン量が多いほど影響を受けやすいのも、アゲインストの特徴です。基本的には、ボールが飛びづらくなるのでデメリットしかないように思われがちですが、ボールが垂直に落下してランが出ないという特徴があるので、グリーン上でボールを止めたいときなどには、メリットがあるといえます。
一方の「フォロー」は、アゲインストとは真逆で追い風のことを指します。フォローの場合は風がボールに乗り、基本的に飛距離が伸びやすくなるため、ゴルファーにとってはメリットがあるといえます。また、フォロー時は、スピン量が多いほうが風に乗りやすいです。
打球に大きな影響を与える風ですが、年間を通してある程度ラウンドをしている人であれば、風が強い日に遭遇する可能性は十分にあるので、対処法は知っておきたいものです。レッスンプロの三浦辰施氏は、風が強い日の対処法について以下のように話します。
「まず、一番大切なことは、『風に勝とうとしないこと』です。風の影響を受けないぐらい強い球を打とうとすると、変にインパクトが強くなり、ボールのスピン量も増えて吹けてしまったり、風に持っていかれてしまったりして余計にボールが飛ばなくなってしまいます。そのため、いつもよりインパクトを弱くして、長めにフェースに乗せて打ち出していこうという感覚で打つのが効果的です。風に打ち勝とうとするのではなく、風を利用してやろうと考えるのが鉄則です」
このように、初心者ゴルファーに限らず、どうしても強い風に打ち勝てるぐらいの力強いボールを打って風の影響をなくそうと考えてしまいがちです。しかし、力んでダフってしまうなどのミスが起きたり、逆に風の影響を受けやすい打球になってしまう恐れがあります。
まずは「木の揺れ方」をしっかり見ること
では、どのようにすれば風を読むことができるのでしょうか。三浦氏は以下のように話します。
「ラウンドを積み重ねていき、風の読み方を経験していくのが大前提になりますが、木の揺れ方を常に確認しておくと基準がつくりやすいです。このぐらいの木の揺れ方だったら、どのくらい距離に影響がでるのか、どのくらい曲がるのか、曲がらないのかということを意識しておくと、自然と風の特徴をつかむことができます。私の場合は、河川敷など基準となる木がまったくないコースのほうが難しく感じます。それだけ木の揺れ方を見るのは、風を攻略する鍵を握っています」
このように、風を読むには、まず「木の揺れ方」を参考にすると、打球にどのくらいの影響を及ぼすのか予想を立てることができます。ほかにも三浦氏は「短いパー3の打ち下ろしホールで、一般的には番手をいつもより下げると思いますが、アゲインストが非常に強い場合、逆に番手を上げるなどの応用もあります」と話します。
打ち下ろしのホールの場合は、距離の調整にいつも以上に注意する必要があります。ボールの落下地点がショットする地点よりも低くなるので、高低差がない状況でショットをしたときよりも、着弾がより遅くなります。
そのため、ボールの滞空時間は長くなり、キャリーが伸びるので、高低差にもよりますが、番手を1つ下げるなどの工夫が必要になりますが、そこにアゲインストの条件が加わると、さらに状況は距離はつかみにくくなります。
しかし、風に加えて高低差など複合的な要因が重なってコース攻略が難しくなるのは、ゴルフの醍醐味ともいえます。風を楽しめるようになれば、さらに一段ゴルフの奥深さに触れられたといえるのではないでしょうか。
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