ゴルファーの熱中症は減少傾向だった!? それでも知っておきたい対策とゴルフ場の対応とは?

35度を超えるような暑さが続く日本列島。そんな気候でもゴルファーはゴルフ場に向かいます。近年はゴルファーの熱中症対策が進んでいるため、プレー中に倒れる人は減少傾向。それでも油断はできない熱中症、対策とゴルフ場の対応について聞きました。

涼しい場所を提供して休んでもらうのが第一

 8月に入り、猛暑日と線状降水帯による激しい雨の日が交互に訪れるゴルファーにとって悩ましい日々が続いています。

 35度を超える猛暑日は命に関わる危険な暑さです。「そんなに暑い中でゴルフをするなんてバカじゃないか」と思われようが、それでもクラブを握って白球を打ちたいのがゴルファーという人種です。今日も全国各地のゴルフ場で多くのゴルファーが猛暑の中でクラブを握っているはずです。

女子プロが日傘を差しながらプレーする光景はおなじみになった 写真:Getty Images
女子プロが日傘を差しながらプレーする光景はおなじみになった 写真:Getty Images

 ただ、ショットを打つとき以外は日陰で涼んだり、こまめに水分補給をしたりしないと、たちまち熱中症になります。ゴルファーが熱中症で倒れたとき、ゴルフ場はどうするのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。

「お客様が熱中症で倒れるのは2つのケースがあります。1つ目がコース内でギブアップされるケースで、2つ目がクラブハウスに戻ってきたときに『ちょっと頭が痛いんだけど』というケースです」

「コース内でギブアップされた場合、もちろんすぐに助けに行きます。カートで迎えに行って、クラブハウスに戻ってきたら涼しい場所を提供し、休んでもらうのが第一です」

「クラブハウスではコンペルームやロッカールーム、浴室の脱衣所などで寝てもらい、扇風機を当てたり、冷却まくらを当てたり、ワキの下に氷を詰めたりします。そして状況を見ながら場合によっては救急車を呼ぶこともあります」

「ただ、ゴルフ場の本音としましては、救急車は呼びたくないです。やっぱり印象が悪いですから。だから救急車には『ゴルフ場に近づいたらサイレンを消してほしい』とお願いすることが多いです」

ゴルファーの熱中症対策が10年前と比べて格段に進化している

 一方で、熱中症で倒れるゴルファーは10年前と比べて格段に減っているそうです。

「10年前は本当にバタバタ倒れていて、救急車を1日に3回も呼ばなければならないときもありました。お客様も『また(救急車が)来ているよ』という感じでした。ゴルフ場は熱中症で倒れるお客様が減ってほしいですから、啓蒙活動を一生懸命やりました」

「具体例を挙げますと、10年前はゴルフ場で氷を提供する際、1袋1000円くらいで販売していたんですよ。当時はバスパックが人気でしたから、『帰りのバスでパーティーをするから氷をください』と言われたら料金を取っていました」

「それが今ではレストランでもマスター室前でも、水筒用と氷のう用の氷を無料で提供するのが当たり前になりました。コロナ禍になったら氷をビニール袋に小分けして渡すようになったりもしています」

「お客様の意識や対策もだいぶ変わってきました。大きな水筒を持ってきたり、氷のうを持ってきたりするお客様が格段に増えました。また、気化熱で涼しくなるスプレーとか、直射日光から首を守る帽子ですとか、熱中症対策のアイテムも増えています」

「お客様ご自身が熱中症対策をしっかりされるようになり、自己防衛意識が高くなっていますから、10年前と比べてひどい倒れ方をするお客様は減りました」

「逆に言いますと、今も熱中症で倒れているのは、猛暑なのに帽子もかぶらない無防備な方だったり、昼にお酒をたくさん飲んでいたり、『それは倒れますよね』という方が多いですね」

 言われてみれば確かに、女子プロゴルファーが氷のうで頭を冷やしながらプレーするようになったのは、ここ10年くらいの出来事です。それを見習ってアマチュアゴルファーも頭を冷やしながらプレーする人が増えました。

 高齢者の中には、夏はゴルフをお休みする方も増えていますが、体力に自信のあるゴルファーにとって夏はプレー料金が割安で日照時間も長いのでラウンドを重ねる絶好のチャンス。万全な熱中症対策を施してラウンドを楽しんでほしいところです。

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