他人事じゃない乗用カート事故! ゴルファーは修理代を弁償するの?

ベテランゴルファーなら、乗用カートで危ない思いを経験した人も少なくないはず。実際に自分がゴルフ場のカートで事故を起こした場合、その費用を支払う必要があるのでしょうか?

過失の割合によって修理代の補填をしてもらうことが多い

 カート事故はできれば遭遇したくないですが、全国のゴルフ場で毎年、一定の割合で発生しています。

 最も多いのは自走式乗用カートの横転事故です。その次に多いのがブレーキのかけ忘れで、カートが下り坂を下りていってガケに落ちたり池に水没したりする事故です。

 電磁誘導式乗用カートでは、カートの通り道に人が立っていて、自動走行中のカートが人に追突する事故が発生します。

操縦ミスで傾斜地に突っ込んだ乗用カート。フロント部分が破損するなどしていた
操縦ミスで傾斜地に突っ込んだ乗用カート。フロント部分が破損するなどしていた

 カート事故が発生すると、乗用カートは何らかのダメージを受けます。カートが破損したり、走行不能になったりした場合、ゴルフ場は加害者に損害賠償を請求するのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。

「破損したカートを弁償してもらうかどうかは過失の割合によって変わります。たとえばバンパーが外れた程度であれば、部品のストックがある場合は『取り替えればいいか』というケースもあります。軽微な破損であれば『ゴルフ場の保険で大丈夫ですよ』というケースもあります」

「一方で、お客様の責任でどこかに突っ込んでカートが完全に動かなくなった場合は満額を請求することもあります。ゴルフ場の構造的に問題があると思っていた場所で事故が発生した場合は、過失の割合に応じて修理代の補填をいただくことになります」

「ゴルフ場としましては、事故が起きた段階で『おそらく今回はお客様にご負担いただく事故になります』といった形でお伝えします。それはお客様がケガをしていようが関係ありません。あくまでも過失の割合だけで判断します」

「そしてカートメーカーやメンテナンス工場に修理の見積りを取り、見積書をお客様にそのままお見せします。そして『このぶんをお支払いください』というやりとりをします。そのときのゴルフ場の窓口は支配人か副支配人が担当します」

ほとんどのゴルフ場がカートを貸し出す前に誓約書にサインをさせている

 ゴルファーに修理代の補填を請求した場合、スムーズに払ってくれるものなのでしょうか。

「『ふざけるな』とおっしゃる方も多いですよ。でも、乗用カートを利用したセルフプレーのゴルフ場は昨今、『事故が起きたらお客様の責任ですよ』『お酒を飲んだら運転しないでくださいね』ということが書いてある誓約書に代表者の方のサインをいただいてからカートのカギをお渡ししているケースが多いと思います」

「その誓約書にサインをいただいている以上はお客様の責任になりますし、『誓約内容をきちんと読んでからサインをしたほうがいいですよ』ということはお伝えしておきたいです」

「それでもご納得いただけない場合は双方で弁護士を立てて裁判を行なうことになるのかもしれませんが、私はそこまでの話は聞いたことがありません」

「乗用カートという乗り物は、新車で購入すると軽自動車が買える値段です。お客様はそのことにもビックリされるのですが、『乗用カートはゴーカートじゃないですよ』ということもお伝えしておきたいですね。それが完全に動かなくなったら、修理代もそれなりの金額になるのは当然です」

 カート事故を起こしてしまった場合、自分や同伴者がケガをしたうえに高額な修理代まで請求される可能性があるとのこと。そのことを知っていれば、運転時に必要以上にスピードを出したり、急ハンドルや急ブレーキなど危険な運転をしたりすることはできなくなるはずです。

 最悪の場合、カート事故は死亡者が出ます。カートが横転して人が下敷きになったり、ガケから転がり落ちたりしたら危ないことは誰にでも想像がつくでしょう。

 自動車に乗るときはシートベルトを着用しているのに、乗用カートはシートベルトを着用せずに体もむき出しですから、スピードの出し過ぎに注意して安全第一でプレーを楽しんでください。

【画像】「冷たい風がくるクールカート」や「シートヒーターつきカート」など最新カート事情

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PGMの「クールカート」。ルーフに取り付けられ、1座席に1台あるのがうれしい
風量は強・弱を切り替えられる
人感センサー付きで人が乗っていないときはストップ
東京国際GCに導入されたゴルフカー「APro(アプロ)」。見た目は普通だが様々な最新機能が搭載されている
「APro(アプロ)」に搭載されたシートヒーター(イメージ)。消費エネルギーの多いヒーターを搭載可能にしたのがリチウムイオンバッテリーだという
助手席側のダッシュボードには携帯電話などを充電できるアクセサリーソケットを搭載
フロント部分は開閉可能になっている
操縦ミスで傾斜地に突っ込んだ乗用カート。フロント部分が破損するなどしていた

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