10打以上のビッグイニングをつくらない
ゴルフ場の各ホールには、規定の打数にあたる「パー」が設定されていて、500ヤード前後の「パー5」、おおむね300~400ヤードの「パー4」、主に200ヤード未満の「パー3」にそれぞれ設定されています。
すべてのホールをパーでプレーすれば、大抵のコースではスコアが「72」になり、すべてボギーで「90」、すべてダブルボギーで「108」になります。初ラウンドの場合は、スコア「120」を超えるゴルファーが大半ではないでしょうか。
そのため、初ラウンドで120を切ることができると「なかなか良いスコアだね」と、評価してもらえる一つの基準になるでしょう。
また、初ラウンドのスコアは、ゴルファー同士の会話の中で公開することも多々あるので、それなりに良いスコアだと一目置かれるかもしれません。
では、初ラウンドで120を切るためには、どのような工夫が必要なのでしょうか?
レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。
「コツとしては、10打以上のビッグイニングをつくらないことです。特に、ビギナーの場合はミスが続くとやみくもにボールを打ち続けてしまいがちです。スロープレーに陥ることを意識するあまり、とにかく、すぐ構えて打つことを繰り返してしまうと、ミスショットを連発してしまうので、ミスが出た後はいったん落ち着いてから打つことが大切です」
「また、距離をピタリと合わせる必要はありませんが、7番アイアンやピッチングで、ゴロやトップでも構わないので打てるようになっておくことは大切です。たとえミスショットでも、真っすぐ転がすことができればOKです」
バンカーやハザードがなければ、トップして転がった100ヤードも、ナイスショットした100ヤードも進む距離は同じです。
「上がってナンボ」と言われることもありますが、どんな打球であろうと「少ない打数でカップに入れる」というゴルフの本質を理解し、そのような感覚でプレーできる人はスコアもまとまりやすいということです。
リカバリーショットを大切に
さらに三浦氏は、林などにボールが入ってしまった際の対処法にも気をつける必要があると話します。
「最初のうちは、ボールが林などに入ってしまうことも多いと思いますが、大切なのはそこからのリカバリーショットです。ビギナーの場合は、どんなときもグリーン方向を狙いがちですが、木に当たってOBになったり、ミスショットで林から抜け出せなかったりすると、スコアを大幅に崩す要因になります」
「このようなときは、たとえ前に進めなかったとしても、真横のグリーンに出す、状況によっては後ろに出すぐらいリスクヘッジをすると、大たたきする可能性を下げることができるでしょう」
このように、無理にグリーンを狙おうとせず、なるべくミスショットの確率を減らすことで、取り返しのつかないミスを避けることがゴルフの鉄則でもあります。
初ラウンドは、ゴルフ場独特の雰囲気の中でプレーすることになるので、なかなか実力を出し切るのは難しいかもしれませんが、前述のアドバイスを頭に入れておくだけでも、それなりにスコアを縮めることはできるでしょう。