原材料不足で過剰な供給によるマークダウン品の投げ売りはナシ
秋はゴルフクラブ新商品の発売の季節です。この秋にはピン「G430」、テーラーメイド「ステルスグローレ」、タイトリスト「TSR」、ダンロップ「ZX MkII」など、話題の商品が次々と発売されています。
新商品発売が予定されると、その前のモデルをゴルフショップの店頭で売り切らないと新商品が入りにくいので、前のモデルの価格を下げる「マークダウン」という販売方法がよく取られます。前のモデルが安く買えるので、そこを狙ってクラブを買い替えるゴルファーも少なくないでしょう。
ただ、最近の円安やエネルギー価格の上昇などの影響で、輸送費や原材料価格も上がっています。ゴルフクラブもこの影響は避けられず、今秋の新商品では前のモデルに比べて2割程度上がっているクラブもあります。
では、マークダウン品の価格はどうなっているのでしょうか。
あるゴルフメーカーに最近のマークダウン価格について尋ねると「ゴルフクラブの価格に関してはお店で決めるものなので、上昇しているかどうかは分からない」との返事。
実際、メーカーでは販売店への卸売価格は決めますが、その先は販売店マターとなります。そこで、大手の販売店に話を聞いてみると、次のような回答がありました。
「新商品の価格が上昇しているので、マークダウン品に注目集まってきていますが、最近はマークダウン品そのものが少ないので、価格は以前に比べて上がり気味です。メーカーも原材料不足で、必要最小限のものしか店頭に投入していません」
人気モデルでは2割近く値上がりする中古品も
また「マークダウン品が品不足で、中古クラブを探すお客様も増えてきています。ただ、中古クラブも以前に比べて人気となっているので、人気モデルでは以前より2割近く上がっています」と言います。
価格の推移が分かりやすい「価格.com」のサイトでテーラーメイドの2021年モデル、同年2月発売の「SIM2 MAX ドライバー」を見てみると、発売直前の最安値は6万6800円でしたが、22年1月にマークダウンされて4万4980円になり、6月には3万9900円と4万円を切る価格まで下がりましたが、直近では4万4900円と、再び価格が上がっています。
ゴルフクラブも新商品だけでなく前モデルのマークダウン品や中古クラブにも値上げの波が押し寄せてきているようです。サラリーマンゴルファーには我慢を強いられる時期が当分は続きそうです。