ニット帽でのラウンドはマナー違反?
まだラウンド経験の浅い駆け出しゴルファーにとって、ゴルフの服装といえば、ポロシャツやスラックスにゴルフシューズ、グローブに加えて、帽子を着用しているというイメージが強いでしょう。

「帽子は日除けのために任意でかぶっているのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、ゴルフ場でラウンドする際には、帽子の着用を義務あるいは推奨としているゴルフ場が一般的です。
これには隣のホールから飛んできたボールなどが頭に当たって怪我をしてしまうことを防ぐ目的があり、ほぼすべてのゴルフ場で推奨されています。
実際にゴルフ場を訪れてみると、多くのゴルファーはキャップやサンバイザーを着用しており、ゴルフ用品店でもこの2つの品揃えが非常に多く見られます。
一方で冬場は気温が低く、耳や顔まわりが冷たくなるため、ニット帽をかぶりたいという人も多いでしょう。ただ、今年ラウンドデビューしたばかりの人は、ゴルフ場での冬の装いを見たことがないため、ニット帽がOKなのか迷う人もいるかもしれません。
ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、ニット帽の着用について次のように説明します。
「ニット帽の着用は何の問題もありません。ゴルフ用品ブランドの中にはニット帽を発売しているところも多く、それらを選択することはもちろんマナー違反ではありません」
「デザインが奇抜すぎるものはゴルフ場で目立ってしまう可能性がありますが、ゴルフ用品ブランドが発売しているものであれば悪目立ちせず無難でしょう」
このようにニット帽を選択することは決してマナー違反ではなく、プロでもシーズン終盤には使用している選手が少なくありません。冬のゴルフグッズとしてニット帽を発売しているブランドも多いため、比較的ポピュラーなアイテムであることがうかがえます。
なお、飯島氏はニット帽を着用するメリットについて次のように話します。
「むしろ、冬場のラウンドは寒すぎてニット帽でないとつらい場合もあります。寒さから集中力が削がれてしまう可能性もあるので、しっかりと防寒対策を行ったほうがプレーを楽しめるでしょう」
サンバイザー×ニット帽で二重の対策もアリ
なお、飯島氏によるとゴルフ場では、キャップやサンバイザーの上にニット帽を組み合わせて着用しているゴルファーもいるようです。
「キャップやサンバイザーなど、ひさしのついた帽子の大きなメリットは、やはり目への直射日光を防いでコース全体の視認性を向上させることにあります」
「冬場でも日光が差しているのは変わらないので、ひさしつきの帽子を着用したいと考えるゴルファーは多いでしょう。その上で寒さ対策も行うために、キャップやサンバイザーを着用した上からニット帽をかぶっているゴルファーも見られます」
また、ひさしのついたニット帽なども発売されており、そうしたアイテムを活用することで、日差し対策と寒さ対策を二重に講じることができます。
プレーをスムーズに快適に進められるよう、冬場のラウンドではニット帽の使用を検討してみても良いかもしれません。