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- グリーン上で「“お先に”パット」するのはどんな場面? どのくらいの距離?
グリーン上で「お先に」と言って、順番に関わらず先にカップインをする場面は、ゴルファーならよく見る光景です。では、「お先に」パットは、具体的にどのような場面で使用するのでしょうか?
タップインできる距離であれば「お先に」でOK
グリーン上には順守すべきルールやマナーが多く、スコアをを決める局面であることも手伝って、ゴルファーがナーバスになりやすい場所でもあります。
グリーン上でもオンする前と同様、「遠球先打」の原則にのっとりカップから遠い人から打つのが基本です。しかし、ファーストパット等を外した後に「お先に」あるいは「お先に失礼します」と言って、順番に関わらず先にカップインさせる場面も見られます。
初ラウンドを控えているゴルファーや、ラウンド経験の浅いゴルファーの中には、具体的にどのような場面で「お先に」パットをするのか分からない人も多いでしょう。
ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、「お先に」の正しい使い方について、以下のように話します。
「タップイン(ごく短い距離でチョンとつつくようにしてカップに入れるパット)できる距離であれば『お先に』してしまって大丈夫だと思います。ただ、プライベートのラウンドや内輪のコンペであれば1グリップ以内は同伴者から『OK』が出て、カップインせずにホールアウトするのが実際のところです」
「では、どのような場面で『お先に』するかというと、まず1グリップ以上離れていても難易度が低いパットのときに使用することがあります。例えば、真っすぐなラインの40~50センチといったケースです」
「もしくはパット数が多くなってしまった人への配慮として『お先に』をさせてあげることもあります。例えば、パー3で1オンできたのにタッチが合わずに3パット以上が確定してしまったような人は、どうしても早くホールアウトしたいという心理が働きますよね」
ただし、「お先に」パットをする際は注意が必要だと飯島氏は話します。
「早くホールアウトしたいという気持ちが強く出ると、雑にストロークしてしまい、カップをなめて外してしまうことも多々あるので、一度冷静になることが大切です」
「場合によっては、「お先に」できる距離でもあえてマークして、ワンテンポ置いたほうがいいこともあるでしょう」
また、「お先に」パットを打つ場合は同伴者をなるべく待たせたくないという心理が働き、焦って同伴者のラインを踏んでしまうなどのマナー違反にも気をつける必要があります。
最近では「レディーゴルフ」という考え方も浸透しつつある
前述したとおり遠球先打が原則ではありますが、昨今では「レディーゴルフ(Ready Golf) 」という新たな考え方も浸透しつつあると飯島氏は話します。
「これは、カップまでの距離に関係なく、準備ができた人から先に打って良いというものになります。プレー進行を速めることが目的であり、たとえば、グリーン上でボールを拭いていたり、ピッチマークを直していたりすると時間がかかってしまうので、準備が完了している人から先に打っていくということになります」
レディーゴルフは、同伴者の誰かがティーショットを大きく曲げて難しいリカバリーショットを強いられている場面などでも適用できます。
ゴルフは風の影響やパットのラインを読むという観点から、後から打ったほうが有利に働くスポーツです。しかし、プライベートゴルフであれば、遠球先打に固執するよりも、プレーファストで余裕を持ってプレーできるほうが楽しめることもあります。
特に同伴者の中にゴルフ経験の浅いゴルファーがいる場合は、プレーの進行が通常よりも遅くなることも考えられるので、同伴者同士で声掛けを行い、「お先に」パットやレディーゴルフを取り入れながらプレーしていくと、スムーズな進行につながるでしょう。
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