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- 筋肉の伸ばし過ぎは逆効果! 飛距離DOWN↓・ケガリスクUP↑の“3駄目ストレッチ”とは?
朝のスタートホール周辺でよく見かける筋肉をググーッと伸ばすストレッチ。ケガの予防やスイングをしやすくする目的で、ほとんどのゴルファーが行っていると思いますが、実はこれ、やり方によっては逆効果になりかねないと専門家は指摘します。
筋肉は伸ばし続ければ“緩んだまま”になってしまう
練習場でボールを打ち始める前やラウンドのスタート前は、ほとんどのゴルファーがウォーミングアップとしてストレッチを行ないます。寒くて体が硬く感じる冬場はなおさらでしょう。
「ストレッチをするのは当然でしょう? 準備体操もせずにボールを打ったらケガをするかもしれないし、関節の可動域を広げたり、筋肉をよく伸ばしたりしておかないとスムーズなスイングなんてできないのでは?」
真剣にスコアアップに取り組む方々のそんな声が聞こえてきそうです。
ところが「実はゴルファーの多くが、ケガを予防するどころか筋肉を痛めてしまいかねない、ボールを飛ばすどころかかえって飛距離を落とす“やってはいけない”ストレッチをしているのが現状です」と、順天堂大学医学部大学院で非常勤講師としてスポーツ医学を指導する末武信宏氏(名古屋市・さかえクリニック院長)は指摘します。
末武先生は一般社団法人 先端医科学ウェルネスアカデミー副代表理事を務めるなど、オリンピック日本代表選手をはじめ、ゴルフ、野球、格闘技などさまざまな競技アスリートのトレーニングやコンディショニング指導でも知られています。
早速、どのようなストレッチが“やってはいけない”代表例なのか、3つ挙げていただきました。
1)左腕を肩の高さに上げ、ヒジより上のあたりを右手で抑えて左腕を伸ばす。右手で左腕を引きつけながら肩をバックスイングの方向へ回し、二の腕がしっかり伸びたところでキープ。1、2、3、4…28、29、30秒、または1分間で終わり。反対の腕も同じように伸ばす。
2)左手で首の後ろに軽く触れ、左ヒジを空に向ける。頭の後ろから右手で左ヒジの少し上を持ち、左ヒジを右へ寄せる。左腕の付け根が最も伸びたところで止めて、30秒から1分キープ。腕を組み替えて反対の腕も伸ばす。
3)いわゆる「アキレス腱伸ばし」。右足を一歩前に出し、右ヒザを曲げながら右足に体重をかけていく。このとき左足のカカトは地面から離さないようにして、左足のアキレス腱からふくらはぎを伸ばす。最も伸ばしたところで30秒から1分キープ。足の前後を入れ替え、反対のアキレス腱も伸ばす。
「あれっ、読み間違い?」と思う方がいても無理はありません。1も2も3も、ほとんどのゴルファーがスタート前に一生懸命、黙々とやっているストレッチと言っていいからです。
これらがなぜ“やってはいけない”ストレッチなのか、末武先生にその根拠を説明していただきました。
「プロゴルファーに1のストレッチを1分間やってからボールを打ってもらうテストでは、通常より明らかにヘッドスピードが下がるというデータが出ました。その結果、飛距離も落ちてしまいました。なぜかというと、1と2は二の腕を伸ばすことによって上腕三頭筋を伸展させるだけのストレッチだからです。部分的な筋肉のみを伸展させ、上肢の連動性が低下してしまったのです」
「3はアキレス腱を伸ばすことによって下肢の伸筋群を伸展させています。伸展というと筋肉を効率的に使っているように錯覚しがちですが、言い換えれば一定の時間伸ばしているだけに過ぎません。ゴムならば伸ばしすぎて切れてしまうこともあるし、伸ばし続ければ“緩んだまま”になってしまう。長時間行なえばアキレス腱に過剰な負担がかかることもあります」
「筋肉は収縮と伸展を繰り返します。収縮時にしっかり力を出すには、伸展時は緩まない程度のリラックスが必要です。伸ばしっぱなしではダメなんです。伸ばすのは10秒までならOK。30秒以上はNG。まして1分などというのはあり得ません」
このように、筋肉を伸展、つまり伸ばした状態で一定時間キープする「静的ストレッチ」が、腱や関節に過度な負担をかけることになり、緩みすぎを招く“やってはいけない”ストレッチなのです。
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