プレー後飲まない人が圧倒的多数
“19番ホール”という言葉の意味は、ゴルフ歴の長いゴルファーならご存じだと思います。ラウンド後、酒を酌み交わしながら語らう習慣のある英国では、もともとクラブハウスやゴルフ場の近所のバーのことを指していたらしいのですが、日本では「19番ホール=ゴルフ後の飲み会全般」として捉えられているようです。
さて、この19番ホールというフレーズ、最近耳にする機会が減ったような気がします。昭和からバブル期頃までは、帰りの運転があるにもかかわらず、お構いなしに飲酒しているゴルファーが珍しくなかったですが、2007年に飲酒運転が厳罰化されて以降は、ぱったりと見なくなりました。飲酒運転は論外として、今どきのゴルファーは“19番ホール”をやっているのでしょうか?

そこで早速、e!Golfのサイト内でアンケート調査をしてみました。有効回答数2170のうち、最も多かったのが「一切しない」で901(41.5%)。続いて「ほどんどしない」が585(26.9%)。「そもそも19番ホールを知らない」という回答(180/8.3%)も含めると、76.7%が「やっていない」という結果になりました。
その理由として最も多かったのは、「車だから」というもの。それぞれが車を運転してゴルフ場に集合というのが日本のスタイル。「飲みたくても飲めない」という人もいるようです。
少数派でしたが、「純粋にゴルフを楽しむのに19番ホールは不要」「19番に行く人はゴルフをする資格ない」などの手厳しい意見もありました。
「お酒は無理でも、せめてお茶だけでも」という誘いもあるようですが、「遅くなると渋滞に巻き込まれる」「朝が早かったので早く家に帰って体を休めたい」「すぐにでも練習に行きたい」「クラブの手入れをしたい」などの理由から、プレー後、急いで帰る人も多数。最近は、ゴルフを“社交”ではなく、スポーツとしてとらえている人が多いというのも、今回のアンケート結果から見えてきました。
ゴルフとお酒を飲みながらの歓談はセットという人も
一方、「いつもする」は145(6.7%)、「たまにする」は359(16.5%)で、2つ合わせても約23%しかいなかったのですが、こちらはこちらの言い分があるようです。
「19番なくしてゴルフにあらず」「19番ホール込みで1ラウンドだから」「そもそもそれが楽しみでラウンドしているので」「その日のプレーについて飲みながら話をするのが、プライベートゴルフの楽しさ」「その日のプレーを振り返りながら飲むお酒は格別」と、皆さん19番ホールを満喫している様子。しない派にいわせると、「昭和なイメージ」ということになるようですが、皆さん楽しそうですよね。
しない派が理由に挙げていた車の問題も、電車で行ったり、一度家に帰って車を置いてから集まったりと、いろいろ工夫をしているようです。しない派の回答の中に、「酒気帯び運転は言語道断」というのもありましたが、今どきお酒を飲んで運転する人、特にゴルファーには、そこまで思慮分別のない人はほとんどいないでしょう。
いずれにしても、ゴルフの楽しみ方は人それぞれ。純粋にスポーツとしてプレーのみを楽しむもよし、19番ホールまでをゴルフの一部と捉えるもよし、自分自身が最も幸せだと思える形でゴルフライフを満喫すればいいのではないでしょうか。