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- ビギナー最大の敵は「グリーン上での行ったり来たり」!? グリーンの遅いゴルフ場を探すコツとは?
初心者がラウンドデビュー後にゴルフを嫌いになってしまう原因は色々あります。なかでも特に苦労するのが「グリーン上」です。ほとんど練習していないパッティングで距離感を出すのはムリなうえに、速いとカップインまで何打も費やしてしまいます。
速いグリーンで下りのパットを強く打つとグリーンの外に出てしまう
このところゴルフを始めたばかりの初心者の方とラウンドをご一緒する機会が格段に増えました。
初心者といっても筆者の周りの初心者はレッスンに通っている人が多いので、スイングはとてもキレイです。始めたばかりとは思えないほど方向性が安定しています。
マットの上での練習と違ってゴルフ場には傾斜やライの良し悪しがありますから、ダフリやトップが出ることはありますが、右にも左にも曲がるタイプの人はあまりいません。ただし、ショットはそんなに曲がらなくても、グリーン上ではみなさん苦戦しています。
レッスンでは平坦なパターマットの上でボールを転がしますが、ゴルフ場のグリーンには複雑な傾斜(アンジュレーション)がつけられています。上りと下りではボールの転がり方がまったく違うので、距離感が合わないノーカンパットを繰り返しています。
春は芝生の光合成が活発になる季節ですから、生育状態がよくなります。生育状態がいいと芝生を短く刈り込むことができます。芝生を短く刈り込むとグリーンが速くなります。
ゴルフ場はグリーンを速くするとメンテナンスがよいという評価になります。グリーンの芝生が長いと、芝の葉っぱが左右に倒れます。そうすると芝目と呼ばれるものができます。芝目は風の向きや水の流れなどの影響を受けると言われており、芝目ができるとボールが傾斜どおりに転がらなくなります。
グリーンは傾斜どおりに転がるのが理想的とされています。なのでコース管理にお金をかけているゴルフ場は、グリーンをできるだけ速くしようとします。
でも、初心者と一緒にラウンドするという観点で見ると、グリーンが速すぎるゴルフ場はあまり好ましくありません。
グリーンが速いほど上りと下りのボールの転がり方が変わります。同じ5メートルのパットでも、上りと下りでは距離感が全然違います。しかし初心者は平らな5メートルと同じ強さで打ちますから、上りのパットは届かず、下りのパットは大オーバーします。
10メートルの下りのパットを平らな10メートルと同じ感覚で打つと、20メートル以上転がってしまうこともあります。そうするとグリーンの外に出てしまい、もう一度アプローチショットをするハメになります。最悪の場合はグリーン上でパッティングしたボールがバンカーに転がり落ち、バンカーショットをしなければならなくなることもあります。
初心者のうちにそんなことを経験すると、ゴルフが嫌いになってしまうかもしれません。初心者をラウンドに誘うなら、グリーンの速さを示すスティンプメーターが8~9フィート前後のゴルフ場が適切だと思います。10フィート以上のゴルフ場はやめたほうがいいです。
ホームページやSNSを見ればグリーンの速さは予想できる
ただし、スティンプメーターは当日の朝に計測してマスター室前に掲示しますから、当日にならないと分かりません。「高速グリーンに挑戦!」という企画を実施しているゴルフ場もありますが、具体的なグリーンの速さは表示していません。
なぜなら芝刈り機の刈り高を同じにしてもグリーンの速さが同じになるとは限りませんし、今日も明日も同じ刈り高で刈れるかどうかも分からないからです。
芝生は生き物ですから、健康状態を毎日チェックしながら刈り込みます。芝生にとって、短く刈り込まれて人間の足で踏まれるのはものすごいストレスになります。根っこがしっかり伸びていて、成長に必要な水分と養分を吸収できる状態になっていないと、葉っぱを短く刈り込むことができないのです。
つまり、グリーンの速さはそんなに簡単に出せるものではありません。したがってホームページやSNSを見ればある程度予想できます。
日本のゴルフ場の8割以上はメンバーシップ運営のゴルフ場です。今はビジター大歓迎のゴルフ場が大半ですが、建前ではメンバーを大事にしています。そのためクラブ競技開催中のゴルフ場はグリーンが速い可能性が高いです。
また、これからの季節は日本ゴルフ協会や各地区ゴルフ連盟のアマチュア競技が全国各地で開催されます。その試合会場になっているゴルフ場もグリーンが速いです。
プロゴルフトーナメントの試合会場になっているゴルフ場も、大会の前後はグリーンがとてつもなく速いです。
初心者をラウンドに誘うなら、ゴルフ場予約サイトの空き枠とプレー料金だけでゴルフ場を決めるのではなく、グリーンの速さに関する情報も調べておいたほうが得策です。
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