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- 電磁誘導式カートも油断禁物! 乗用カートの事故原因と改めて意識したい対策とは?
毎年報告される乗用カートによる死亡事故。自走式カートで気をつけるのはもちろんですが、比較的安全な電磁誘導式カートも油断は禁物です。
兵庫県のゴルフ場で従業員が下敷きになり死亡
5月20日に兵庫県のゴルフ場で従業員男性が乗用カートの下敷きになり、意識不明の状態で救急搬送され、病院で死亡が確認されました。
男性は乗用カートに乗って除草剤を撒く作業をしていたそうです。緩やかなカーブを曲がる際にカート道路を踏み外し、横転した乗用カートの下敷きになったと見られています。
乗用カートは気軽な乗り物だと思っている方が多いですが、このような事故は後を絶ちません。ゴルフ場の従業員であれば乗用カートに乗り慣れていたはずですが、ちょっとした気の緩みが重大事故を引き起こします。

日本の多くのゴルフ場で使用されている5人乗り乗用カートは車両重量が400キロ以上あります。その乗り物が人間の上に倒れてきたら大変なことになります。
自走式乗用カートを使用しているゴルフ場は、飲酒している人はハンドルを握らないように注意喚起したり、クラブを手に持って片手運転をしないように注意書きをしたりしています。しかし、危なっかしい運転をしているゴルファーを見かけることは多いです。
筆者は人の運転する乗用カートから振り落とされてケガをしたことがあります。海外のゴルフ場へ取材に行った際、ゴルフ場のスタッフが運転する2人乗り乗用カートの助手席に乗っていたところ、カートの前に積んであったタオルが風で飛ばされ、運転手がそれを取ろうとして急ハンドルを切ったので振り落とされました。
幸いにも芝生の上だったのでかすり傷程度で済みましたが、それ以来、人が運転するカートに乗るのが怖くなり、できるだけ自分で運転するようにしています。プレーの順番の都合などで助手席や後部座席に乗るときは必ず手すりにつかまるようにしています。
安全運転を心がけていても、乗用カートの動線が分かりづらいゴルフ場もあります。カート道路が二手に分かれるところに白線の矢印が引いてあるゴルフ場は多いですが、白線に沿って進むとバックティーに突き当たり、Uターンさせられることもあります。そのようなレイアウトに慣れていないと急ブレーキをかけたり急ハンドルを切ったりします。
乗用カートの運転は自動車の運転免許を持っている人が行なうように推奨されていますが、運転免許を持っているからといって乗用カートを安全に運転できるとは限りません。
電磁誘導式カートも障害物に接触し骨折することがある
電磁誘導式カートは自走式カートに比べて安全といわれていますが、事故が起こらないわけではありません。
先日ラウンドしたゴルフ場は、カート道路のすぐ脇に防球ネットが張ってあるエリアに近づいたとき、カートナビに「絶対にカートから手足を出さないでください」という警告が表示されました。

おそらく過去にこの場所で手足を出して防球ネットの支柱に接触し、骨折する事故が発生したことがあるのでしょう。
電磁誘導式カートに乗った状態で防球ネットの近くを通ったり、細長い橋を渡ったりするゴルフ場はけっこうあります。そのエリアに近づく前に必ず警告看板が設置されているのですが、看板を見落とすと手足を負傷する事故が発生します。
また、電磁誘導式カートはティーイングエリアとグリーン周りの停止位置で自動停止するように設定されていますが、ゴルフ場によっては奇妙な場所で急停止することがあります。
地中に埋設された電磁誘導線は細く、実はけっこう切れやすいそうです。おそらく地震などで切れてしまったのをそのまま放置している可能性もあります。
急停止しても手すりにつかまっていれば問題はありませんが、何も支えがないと体が前のめりになります。ケガをするほどではありませんが注意が必要です。
乗用カートは便利な乗り物ではありますが、安全とはいい切れない側面があります。自走式でも電磁誘導式でも事故が起こることがありますから、くれぐれも油断は禁物です。
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