自分に合ったゴルフ場が分かる!? ラウンドレッスンのコースはどういう基準で選んでいるの？

　レッスンプロと一緒にコースを回りながら実践的な指導が受けられるラウンドレッスン。練習場でのレッスンと比べて料金は高くなりますが、バンカーやライの悪い場所からの打ち方などスコアメイクに必要な実践的な技術を学ぶことができます。

　ラウンドレッスンは、レッスンプロがゴルフ場を選ぶことが一般的ですがどのような視点で選んでいるのでしょうか。レッスンプロの三浦辰施氏は以下のように話します。

「基本的にはいままでの練習の成果が発揮されて、いいスコアが出せるほうがゴルフに対するモチベーションが上がるので、なるべく難易度の高いコースは避けるようにしています。例えば飛距離が出ない人であれば狭いコースを選んだり、ショットが安定しないビギナーであればOBが少なく、1ペナや前進4打が多いところを選択したりします」

「経験上、難しいバンカーにボールが入って何回打っても出ない状況になると焦ってしまうと、嫌な思いが強いままラウンドを終えることになります。そうならないために難易度が高いバンカーがあるかどうかはできるだけ確認するようにしています」

　一口にゴルフ場といっても難易度はさまざまなので、実力以上のコースに出るとプレーするだけで精一杯になってしまいます。せっかくナイスショットを打てたとしても、コースマネジメントが甘く苦戦することもあるので上達したかどうかを実感できないこともあります。

　さらに三浦氏は「上級者はあえて難易度の高いコースに連れていくことがある」と話します。

「上級者ばかりの場合は、どんなゴルフ場でもいいのであえてトーナメントや試合を開催したことのあるような難易度の高いゴルフ場に連れていきます。そこでうまくいかず『自分はまだ全然ダメだ』と思ってもらえればもっと練習を頑張れると思いますし、うまくいけばさらに自信をつけてくれます」

「モチベーションをコントロールすることも大切なので、実力や人柄に合わせてゴルフ場を決めています」

　実際にスイングなどの技術面を指導することはもちろん、ゴルフに対するモチベーションを上げることもレッスンプロの仕事といえそうです。

　ほかにもレッスンプロの山本昌夫氏の場合は、レストランの食事がおいしいゴルフ場を選ぶようにしていると話します。

「ラウンドレッスンでは、総合的なゴルフの楽しさを知ってもらうことも大切だと思うので、プレー面以外の充実度も重視しています。例えばどんなに良いコースであっても、レストランの食事がおいしくないゴルフ場はもう一回行こうとは思えません」

「特にビギナーの場合は、プレー面でうまくいくことは少ないですが、昼食がおいしいとまたゴルフ場に行きたいと思えるものです」

「私の生徒さんも『ここのゴルフ場は昼食がおいしかったからまた行こう』、『あそこはあまりおいしくなかったからもう行かない』とよく話しています」

「ただ、日本のゴルフ場にそこまでまずいレストランはほとんどないので、おいしくて豪華なところがより際立っている印象です」

　コース売店が有名なところやサウナなどが併設されている複合的なゴルフ場もあります。プレー以外の付加価値があると満足度も高くなるそうです。

　ゴルフライフを充実させるためには、自分の実力と楽しみ方に合ったゴルフ場選びが大切です。なんとなく自宅から近いゴルフ場を選んでいる人は、レッスンプロのゴルフ場選びを参考にしてみるとよいかもしれません。