韓国で大ブレイクしたアパレルブランドが2022年から日本での展開を開始
3月11~13日に開催されたジャパンゴルフフェア2022に行ってきました。
ジャパンゴルフフェアは2016年まで東京ビッグサイトで開催されていましたが、2017年からパシフィコ横浜に場所を移しました。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となりましたが、2021年は感染防止対策を施して開催し、21793人が来場。そして2022年は来場者数が31479人に増えました。
今年から一般来場者が有料になったので10409人から4608人に減りましたが、ビジネス関係者が11181人から26397人と大幅に増えました。報道関係者も203人から474人に増え、ゴルフに対する注目度が高まっていることを感じました。
このイベントは出展企業が毎年入れ替わります。個人的には毎年出展している大手メーカーのブースよりも、初めて見かけるメーカーやブランドのブースに興味が湧きます。その中で最初に目についたのがANEW GOLF(アニューゴルフ)でした。
どんなブランドなのか話を聞いてみると、説明してくれたのは目の前にブースを構えるAzas GOLF(アザスゴルフ)代表取締役の村田雅久さんでした。アザスゴルフは素振り用のドライバットやプレミアムオーダーシューズで存在感を示しているので、ご存じのゴルファーも多いのではないでしょうか。
「アニューゴルフは2015年に日本でスタートしたゴルフブランドなのですが、韓国でアパレルが大人気になりました。2022年から私どもが日本でのアパレル展開を開始します。4月に東京の表参道に日本第一号店をオープンします」
パンフレットを拝見すると、アニューゴルフはサーフィンとスノーボードから得た感性をゴルフと組み合わせたブランドで、これまでの型にハマったゴルフブランドとは違う独自のスタイルをゴルファーに提供しているとのこと。
AとWを組み合わせたインパクトのあるロゴと、既存のゴルフウェアにはない果敢なカラーと強烈なデザインで、韓国では発売と同時に完売になるほど若い世代のゴルファーに好まれているそうです。
2022年は日本以外にも米国(ロサンゼルス)と中国(上海)にショップをオープンし、これからグローバルに展開していく新進気鋭のゴルフブランドです。
ゴルフアパレルの選択肢が増えるのはゴルファーにとっていいこと
21世紀に入ってからゴルフアパレルに参入する企業がものすごく増えました。その最大の要因はタイガー・ウッズの登場によってゴルフの注目度が世界的に高まったからでしょう。
ナイキはウッズをアイコンにアパレルの売り上げを伸ばし、他のスポーツブランドも追随。スポーツ以外のアパレルメーカーもゴルフに注目するようになりました。
日本でも2003年に宮里藍選手がアマチュア優勝を達成し、2007年に石川遼選手が続いたことで、ゴルフのイメージが一気に若返りました。これに合わせて新しいブランドが次々と誕生しました。
新規参入したアパレルブランドの関係者に話を聞くと、必ずと言っていいほど口にするのは「ゴルフを始めたけど着たいゴルフウエアがなかった」というセリフです。
既存のゴルフウエアは、機能性は充実しているものの、ファッション性がいまひとつと感じるアイテムが多く、それだったら自分で作ろうという言葉を何度も耳にしました。
2020-21シーズン女子ツアー賞金ランキング1位の稲見萌寧選手のウエア契約はニューバランス、2位の古江彩佳選手のウエア契約はVIVA HEART(ビバハート)ですが、ゴルフウエアの展開を始めたのはニューバランスが2017年、ビバハートが2004年です。
2019年にAIG全英女子オープンで海外メジャー制覇を果たした渋野日向子選手が着ていたことで注目を集めたビームスゴルフも展開をスタートしたのは2011年です。
ゴルフアパレルブランドはこの10~20年で激増しましたが、飽和状態になっているかというと、そんなことはありません。アニューゴルフの商品ラインナップを見ても、既存のブランドには見られない尖ったテイストがあり、日本でも人気が高まる可能性は十分にありそうです。