松山英樹が断トツかと思いきや…
10年連続でプレーオフ最終戦「ツアー選手権」の出場を目指していた松山英樹。残念ながら、第3戦の「BMW選手権」2日目の練習中に背中に痛みを感じ棄権。思わぬ形で2022―23シーズンを終えることとなり、最終戦への出場も9年連続で途絶えることになりました。

残念なニュースでしたが、あらためて考えると、9年も続けて毎年上位30位に入っていたというのは驚異的なこと。まさに、“日本人最強ゴルファー”と言って過言ではないと思ったものです。ただ、“歴代最強”となると異論を唱える人がいるかもしれない。そこで、「日本人男子の歴代最強ゴルファーは誰だと思いますか?」というテーマでアンケートを実施しました。
今回は、選択肢は設けず、自由に名前を書いてもらいました。有効回答数173で、最も多かったのが予想通り「松山英樹」で85人(49.1%)。第2位は、「ジャンボ尾崎(尾崎将司)」で65人(37.6%)。第3位は、「青木功」で15人(8.7%)。予想以上にジャンボ尾崎の健闘が光りました。
松山を推す声で多かったのは、やはりマスターズでの快挙でした。「日本人初&日本で唯一のメジャーチャンピオンだから」「マスターズで日本人が優勝する日が来るなんて予想していなかった」。
また、マスターズ優勝だけでなく、「日本ツアー、PGAツアーと、常に安定して上位におり、彼なら何かやってくれると思わせてくれる」「海外でも見劣りしない力強いショット力が魅力」「これまで海外ツアーで活躍したプレーヤーは何人かいたが、他の選手とは明確な差を見せつけている」との声もありました。
「最強はジャンボ」を譲らない人も多数

一方、本アンケートでは松山の後塵を拝したものの、ジャンボ尾崎を推す声には、松山推し以上の熱量を感じました。
「100勝を超える世界最多の優勝数。勝つということに関しては、最強だと思う」「その優勝回数だけでなく、ここぞというときのスーパーショット、スピーチのエンターテイメント性はまさに唯一無二」「日本のゴルフ界で一時代を築いた人物」「飛距離、ショートゲーム、カリスマ性とすべてが超一流」「プレーが素晴らしいというだけでなく、人を惹きつけるスター性がある」などなど。
「川奈(ホテルゴルフコース富士コース/フジサンケイクラシック)でのミラクルショットは忘れられない」と、いまだそのプレーに酔いしれている人も。「ジャンボの前にジャンボなし、ジャンボの後にもジャンボなし」とまで言い切る人もいました。
また、全盛期を知らない人からも「ジャンボ尾崎」の声が。「ジャンボ全盛期はゴルフをやっていなかったが、ゴルフに興味がなくても誰もが知っている名前だった」「ジャンボ尾崎が登場するゴルフゲームに熱中した」「幼い頃のおぼろげな記憶しかないが、いつも勝っていたイメージがある」。もはやこうなると、歴史上の人物といえるのかもしれません。
そのほか、「全盛期、国内では圧倒的な強さを見せながらも、英語が苦手で海外ではいいところなし。この内弁慶ぶりが魅力でした」という声も。「若手の育成にも成果を出している」など、今のジャンボを評価する声もありました。
第3位の青木功は、15人と数は少なかったのですが、「バルタスロールでのジャック・ニクラスとの死闘(1980年全米オープン)が忘れられない」「83年ハワイアンオープンの優勝は感動的だった」と、年配のファンには特別な存在となっているようです。
また、1人しかいませんでしたが、杉原輝雄を挙げた人も。「フェアウェイウッドでのコントロールショットが誰よりもうまかった」。確かに、杉原は“職人”という感じでしたものね。
さて数年後、同じアンケートを実施したらどんな結果になるのでしょうか? 松山英樹が新たな伝説を作ってくれることに期待したいですが、新たに名乗りを上げてくる若手の活躍も楽しみにしたいですね。