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- 自身初のメジャータイトルへ…初日首位発進の西郷真央がその先に見据える“ビジョン”とは?
国内メジャー第2戦の日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯。西郷真央は稲見萌寧、山内日菜子と共に初日を首位発進。自身初のメジャータイトルに向け、好スタートを切った。
年末に行われる「Qスクール」への挑戦を公言している西郷真央
◆国内女子プロゴルフ<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 9月7~10日 パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県) 6755ヤード・パー72>
「気持ちを切らさずできました」と西郷真央は言い切った。
プレーが遅れに遅れ、中断もなく進行したにもかかわらず、日没サスペンデッドが危ぶまれたほどのタフなコンディションとなった第56回日本女子プロゴルフ選手権初日。1イーグル、5バーディー、1ダブルボギーの5アンダーでプレーを終えた西郷は、稲見萌寧、山内日菜子とともに首位発進。
初の公式戦タイトルに向けて最高のスタートとなった。

午前組は早い時間に、午後組は遅い時間に、それぞれシーサイドならではの強い風に翻弄(ほんろう)された。これに加えて小さなマウンドがあり、芝が少ないところもあるグリーン。
西郷は「止まったと思ってから風で持っていかれたりしました。(11番の)ダボもそうです」と苦笑した。
6番では残り118ヤードの第2打をPW(ピッチングウェッジ)で打ち、そのままカップインさせイーグルを奪取。「すごくいいショットだったので『寄れ!』と思ってました。そうしたら、ギャラリーの方から『入った!』って聞こえて」と喝采を浴びた。
風にもてあそばれ、グリーンで苦しむコンディションに疲れ切って上がってくる選手が多い中、西郷は涼しい顔で戻って来た。
「30ヤードくらい大きめのクラブを持ったホールもありました。でも抵抗はありませんでした」との言葉からも分かるように、あくまでも自然とコースに向き合い続けた。プレー中は不平不満を抱えるよりも、その状況でできる限りのことをするしかない。海外でプレーする機会を優先し、さまざまな状況を経験したからこそ、西郷は自分のプレーに集中できたのだろう。
昨年の序盤戦は10戦5勝と破竹の勢いで勝利を重ねたが、その後失速。最終戦ではドライバーが打てないほどボロボロになってシーズンを終えたが、それを早くも克服しつつある。今季は開幕戦から、将来プレーするつもりの海外での試合を優先し、一つ一つ自分と向き合ってきたことが今日につながっている。
年末には、米ツアーの来季出場順位を争うQスクールに挑むことを「心に決めている」と公言し続けている。日本ツアーのメルセデスランキングについては「あまり気にしない」と口にしていたが、勝つことで得られる自信は大きいはずだ。
3週前のCATレディスでは、プレーオフで蛭田みな美に敗れ2位に終わっている。最後の優勝は昨年5月のブリヂストンレディス。久々の勝利となるだけでなく、公式戦である今大会に勝てば、3年間の長期シードが手に入る。日本ツアーに未練を持つかどうかは別にして、気持ちに余裕ができるのは間違いない。
米ツアーという新しいステージに向けて、弾みとなるはずの公式戦優勝。西郷は淡々とそこに向かってプレーを続けている。
西郷 真央(さいごう・まお)
2001年生まれ、千葉県出身。ルーキーイヤーの20-21シーズンはパーオン率3位、トータルドライビング1位、ボールストライキング1位などの活躍で、シーズン21回のトップ10入り。未勝利ながら賞金ランキング4位でシーズンを終えた。2022年は開幕戦でのツアー初優勝を含め5勝、メルセデス・ランキング2位という成績を残した。島津製作所所属。
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