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- 「何があってももう怖くない」 開き直りの心境で優勝を狙える位置に浮上した櫻井心那
日本女子オープン3日目。初日に出遅れながら首位と6打差まで追い上げた櫻井心那。十分優勝を狙える位置まで浮上できた理由を聞いた。
「アマチュア多いし、会場は緑一色だし…」
◆国内女子プロゴルフ<日本女子オープン 9月28日~10月1日 芦原ゴルフクラブ 海コース(福井県) 6528ヤード・パー72>
櫻井心那が初出場の日本女子オープン逆転優勝に向けて、開き直りの気持ちで挑む。
第56回日本女子オープン3日目。櫻井は4バーディー、1ボギーの通算5アンダー、単独首位の原英莉花に6打差ながら優勝の可能性を残す位置に浮上した。
初日の出遅れから2日目、3日目と順位を上げての大躍進。
「フェースが開いてショットが全部右に行っちゃってました。グリーンにも乗らない、やってるときから泣きそうでした。今までで一番ひどい」といっていた初日を考えると、見事なカムバックだ。
初日の夜に「好調時のスイングを見ながらイメージトレーニング」したのが奏功。ショットが見事に修正された。
それでも「調子がいいわけではないけど、真っすぐ当たるようにはなりました」という状況。そんな中で「今日は風が強くて難しかったけど、安全にプレーした」と、しっかりスコアをまとめてきた。
好調とはいえない中、上位で臨む最終日。そこで到達したのが、開き直りの心境だ。「(ボロボロだった)初日があるから、何があってももう怖くない。どんなことがあっても大丈夫です」。そういって笑った。
ステップアップツアー5勝でレギュラーツアーに昇格した最初の年。すでに3勝はしているが、初めての場面はまだまだ多い。
日本女子オープンもその一つだ。「中3ぐらいの時に予選には出たことがあるけど(本戦は)初めてです。雰囲気が違って変な感じ。アマチュアがいっぱいいるし(会場の施設が)全部緑(色)だし。レーザー(距離測定器)は使えないし(決勝ラウンドは)2サムだし」といいながら、調子が悪くても試合中に修正してくるあたりはさすがの実力だ。
それでも、まだ19歳のあどけなさが残る櫻井を支えているものの一つが、キュートなイラストが描かれたヤーデージブックカバーだ。
黒字に描かれているのは、金色の光でUFOに吸い込まれていくようなかわいらしいシロクマ。その背中にはゴルフバッグが背負われ、クラブが数本のぞいている。シロクマとともにピンフラッグも浮かんでいる。
イラストの下には心那(ここな)を表現する『COCONUT』の文字。「友達が描いてくれたシロクマです。それに“ここな“」。そう説明した櫻井は満面の笑み。応援してくれる人の気持ちが形になり、プレー中、いつも身につけているヤーデージブックとともに櫻井を後押ししてくれているのは心強い。
好調とはいえない時も、しっかりスコアを作ってくるのはトッププレーヤーの証。怖いものはなにもなくなった19歳の櫻井の最終日に期待が高まる。
櫻井 心那(さくらい・ここな)
2004年2月13日生まれ、長崎県出身。2021年11月、プロテストに合格。尾関彩美悠、佐藤心結らと同期のJLPGA94期生。22年はステップ・アップ・ツアーを主戦場とし、下部ツアー年間最多記録となる5勝を挙げた。23年は資生堂レディスでJLPGAツアー初優勝。楽天スーパーレディース、ゴルフ5レディスでも勝利し、10代で通算3勝を挙げる史上3人目の快挙を達成した。ニトリ所属。
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