馬場咲希が全米女子アマチャンピンの実力を発揮
◆国内女子プロゴルフ<日本女子プロゴルフ協会最終プロテスト 10月31日~11月3日 JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県) 6419ヤード・パー72>
馬場咲希が、全米女子アマ優勝(2022年)の実力を発揮して、JLPGAプロテスト合格に大きく近づいた。
最終プロテスト3日目、首位に4打の14位タイから臨んだ馬場は、1番でいきなり第2打を1ヤードにピタリとつけるスーパーショットを披露、バーディー発進してみせた。

パー5の2番では3番ウッドで打った第2打をグリーン手前まで運び、23ヤードの第3打を「お先」の距離につけて連続バーディー。193ヤードパー3の3番でも、4番アイアンでピン奥4.5メートルに乗せると、キッチリ沈めて3連続バーディーで波に乗る。
フロントナインで4つスコアを伸ばし、スルスルとリーダーボードの上位に躍り出る。風が強くなったバックナインではやや勢いが衰えたものの、8バーディー、2ボギーで通算10アンダー。首位の清本美波に1打差2位と絶好の位置につけた。
101人が出場して4日間72ホールを戦い、20位タイまでが合格という厳しい戦い。前日、1つしか伸ばせず順位を落とした馬場は、それでも自分のペースを貫いた。
「やることは変わらない、って昨日いいましたけど、そういう感じでプレーしました。昨日終わった後に練習して『これがいけなかったかな』というのを試してみた」とコメント。内容については「ナイショです」とお茶目に笑ったがしっかりと修正してきた。さすがの実力で上位返り咲きに成功した。
1次と2次を免除され、いきなり臨んだ最終テストだった、その間に米ツアーQスクールのステージIIも突破している。それでも独特の緊張感が漂うプロテストに「楽にはならないです」と苦笑する。
残るは最終日18ホールだが「明日も自分がやることをやり切って、いい感じで終わりたいです」と、練習場に向かった馬場。特にトップ合格を目指していないというが、マイペースを貫くことができれば可能性は十分だ。
首位は馬場咲希と同学年の清本美波
首位の清本美波も、馬場と同じ2005年生まれの高校3年生で、もちろんこれが最初のプロテスト挑戦。
初日7アンダーを叩き出して首位タイで発進したが、2日目は足踏み。この日も、前半は8番パー3でのバーディー1つだけだったが、上がり5ホールで3バーディーを奪い、通算11アンダーで単独首位。

「気を抜かずに丁寧なゴルフをしたい」と、気持ちを引き締めて最終日に臨む。
ボーダーラインの20位タイにいるのが、2022年日本女子アマ優勝の寺岡沙弥加。昨年は、1打及ばず不合格なったがリベンジをかけた今年、ショートゲームを磨いて挑んでいる。
「元々(のレベル)が低すぎるので、やっとプロテストを受けるくらいになったところです」と謙虚な自己評価を口にするが、「絶対にとおりたいと思って1年間やって来た」と、強い意志ものぞかせる。
風の強いコースに、「これまでの3日間は、風が吹いてからがいいスコアが出ている。明日は風がなくても吹いているつもりでやってみようと思います」と、合格に向けて作戦を立てた。
最終日の巻き返しを狙うのは、米ツアーでプロデビューを果たしている山口すず夏だ。米QスクールステージIIにも挑戦したが、突破できず日本でのプレーにかけている。通算3オーバー65位タイと最終日のビッグスコアにかける。
今年の日本女子アマ優勝者の飯島早織(通算2アンダー33位タイ)や日本女子オープンローアマの中村心(通算1オーバー55位タイ)も、大逆転での合格に向けた最終日となる。
規定により、通算5オーバー76位タイまでの81人が最終日に進出。82位以下の者は、最終日に進めずにゴルフ場を後にした。