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- 73位タイから8位タイへ急浮上した永井花奈 前日より10打もスコアが良くなった理由とは?
伊藤園レディス2日目、トーナメントコースレコードを出したのは単独首位に立った西郷真央(さいごう・まお)だけではなかった。初日73位タイと出遅れた永井花奈(ながい・かな)も怒涛の9バーディー、ノーボギーの63をマーク。一気に8位タイへと浮上してきた。
自己ベストの「63」を出すことだけに集中していた
◆国内女子プロゴルフ<伊藤園レディス 11月10~12日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6741ヤード・パー72>
伊藤園レディス2日目、たった一夜にしてまさに別人のようなプレーを見せたのが永井花奈だ。前日は1オーバーの73位タイと出遅れていたが、一夜明けたこの日は9バーディー、ノーボギーの63をマーク。トーナメントコースレコードに並ぶ猛チャージを見せ、8位タイへ急浮上した。
「実はこれまでのベストスコアって64だったんです。今年も出しているんですけど(サントリーレディス2日目)、5回ぐらいあるのかな。なので、途中からは63を出すことだけ考えていました」
ついにラス前の8番パー4でバーディーを奪い、9アンダーにまでスコアを伸ばした永井。迎えた最終9番パー4では、ティーショットをミスしてダイレクトにグリーンを狙えない状況だった。第2打でグリーン手前まで運び、なんとかアプローチでピン1メートルに寄せたが、強烈なプレッシャーに襲われたという。「これ入れなきゃと思うほど緊張しちゃって……」。それを沈め、ついに自己ベストを更新した。
それにしても、なぜいきなり前日に比べて10打も縮めることができたのだろうか。その秘密はアイアンショットにあった。実は、永井がこの1年抱える問題として、アイアンショットが鋭角に入り過ぎるところがあった。地面が硬いとクラブヘッドが跳ね返されるので、フェースの向きが変わり、ミート率が低くなる。
それを改善するために、必死で緩やかな角度からクラブを下ろす練習に取り組んだが、コースに出るとなぜか鋭角に下りてきてしまった。今大会でも初日まではその傾向が続いていたが、この日は見事に改善することができた。
「昨日のラウンド中に『スイングリズムが速くなっているのでは?』と思い、それを修正してみたら良くなったんです」
簡単に言えば、以前は“イチッ、ニッ”のリズムで打っていたことで、トップでの間がなかったが、この日は“イチッ、ニッ、サン”のリズムに変えたことで、トップで間ができたという。
「極端な話、トップで止まるぐらいの気持ちで間を入れるようにしたんですけど、そのおかげで緩やかな軌道で下ろせるようになりましたし、ミスしそうだなと思う時でもインパクトまでにアジャストできるようになりました」
プロにとっていきなり大会期間中にスイングリズムを変えることは賭けでもあるが、永井の場合は成功するという確かな手ごたえがあったのだろう。前日は5回もグリーンを外していたが、この日は3回しかグリーンを外さなかった。ただ、その数字以上に、ピンの近くにボールを乗せる回数が多かった分、バーディーを重ねることができた。
現在、メルセデス・ランキング39位の永井だが、今の目標は最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップに出場すること。この試合は今年の優勝者と賞金ランキング上位者の計40人しか出場できない。永井よりもランキングが下位で今年優勝した選手が2人いるため、38位に入っていれば出場の可能性は大きい。
「今年はシード獲得とか、日本女子オープン出場とか、自分なりに目の前の目標をつくってきたことが成功しているので、なんとかあと1つ順位を上げたいです」
心に余裕を持って次戦に臨むためにも、今大会でしっかり上位に入っておきたいところだ。
永井 花奈(ながい・かな)
1997年6月16日生まれ、東京都出身。6歳から競技を始める。2014年から日本ゴルフ協会のナショナルチームメンバーとして活躍し、同年「日本女子オープン」でアマチュアながら3位に入った。15年末には米ツアーの予選会を受験。16年1月にプロ宣言して米ツアー「ISPSハンダ オーストラリア女子オープン」でデビューした。16年のプロテストにトップ合格。17年「樋口久子 三菱電機レディス」は最終日が降雨による中止となり、畑岡奈紗らを1打上回ってプロ初優勝を飾った。
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