「成長を感じられた試合」次の目標はメジャー優勝
◆国内女子プロゴルフ<大王製紙エリエールレディスオープン 11月16~19日 エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県) 6575ヤード・パー71>
大王製紙エリエールレディス最終日、最終ホールの18番でウイニングパットを沈めた青木瀬令奈は、ガッツポーズで笑顔を見せ今季2勝目を手にした。

青木はトップの岩井千怜と2打差で最終組からスタートした。前半1、2番を連続バーディーで好発進すると、5番と9番でもバーディー。すべて3~4メートルのパットを沈めるなど、パターが冴えた。後半は14番でボギーを叩いて、12アンダーで後続に並ばれるも17番パー5できっちりバーディーを奪い、通算13アンダーで逆転優勝した。今季2勝目、ツアー通算5勝目を手にした。
「まさか自分がこの試合で優勝できるとは思っていなかったです。最後は結構、震えながらのショートパットだったのですが、今までと違うのはしっかりと自分の順位を把握したなかで、17番でバーディーを取って、最終ホールもパーパットを沈めて、本当に成長を感じられる試合になりました」
勝つためにさまざまなことを制限していたという青木。それはお酒と宝塚歌劇団の鑑賞だ。「2年半ぶりに少しは飲みたいと思います。大好きな宝塚歌劇団も久しぶりに見にいきたいというのはあります」。
今大会のコースは13歳の時にアマチュアの大会で優勝して出場権を獲得し、プロの舞台に初めて立った場所。縁のある大会で目標としていた5勝目を達成し、次の目標はやはり「メジャーで優勝すること」だ。
「去年のワールドレディスサロンパスカップの2位は本当に悔しかった。(宮里)優作さんにもそろそろメジャーに立てるレベルになっているんじゃないかと言ってもらえたんです。最近は初優勝者の傾向を見ると(初勝利が)メジャーだったりするのですが、本来はメジャーは実力を積み重ねて、何年かして勝てる難しいものだと思っています。だからこそ、そこは達成したい」
来週の最終戦は国内メジャーのJLPGAツアーチャンピンシップリコーカップ。この流れで目標を達成したい青木は「苦手意識の強い大会ではあるけれども、去年よりは成長しているなと感じられるようなプレーをしたい」と話す。2週連続優勝を最終戦のメジャーで飾れれば最高だ。
青木 瀬令奈(あおき・せれな)
1993年2月8日生まれ、群馬県出身。2011年プロテスト合格。17年「ヨネックスレディス」で初優勝。22年に発足した「JLPGAブライトナー」と銘打った新制度で、大里桃子、勝みなみ、申ジエ、原英莉花、吉田優利とともに初代「ブライトナー」に就任。23年は「Tポイント×ENEOS」「大王製紙エリエールレディスで複数回優勝を達成。ツアー通算5勝。リシャール・ミル所属。