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久常涼のマスターズ特別招待には米でも称賛! 物議を醸す“残り2名”の選出にオーガスタの秘めたる主張が!?
“ゴルフの祭典”マスターズの開幕まであと1カ月余り。日本の久常涼が特別招待を受けたことは日本中のゴルフファンから祝福が集まったが、米国でも選出は順当と受け止められている模様。それよりも“残り2名”の選出がゴルフ界をザワつかせている。
オーガスタは「世界ランキングが機能していない」と考えている!?
25歳のニーマンは世界のトップアマとして輝いていた2018年にマスターズに初出場。その年、19歳でプロ転向し、PGAツアーにデビューして、わずか8試合目で初優勝。22年ジェネシス招待を制して2勝目を挙げ、世界のトッププレーヤーの仲間入りを果たした。だが、22年シーズン終了後にリブゴルフへ移籍した。

リブゴルフでは世界ランキングのポイントを稼ぐことができないため、ニーマンの世界ランキングは81位(発表時点)まで下降している。
だが、昨年12月にはオーストラリアンオープンで優勝し、今季のDPワールドツアーではトップ5に3度も食い込み、そして、メキシコで開催されたリブゴルフの今季初戦でも勝利を挙げたニーマンのゴルフは今、絶好調だ。
リドリー会長は「マスターズには、優れた国際的プレーヤーでありながらマスターズ出場資格を満たすことができていない選手を特別に招待するという伝統がある。この特別招待の発表は、ゴルフというゲームに対する世界中の興味関心を拡大していくというマスターズのコミットメントの表明である」と胸を張っている。
巷には、とりわけ米ゴルフ界には、いまなお根強い「アンチ・リブゴルフ」派が見られ、米国のシニカルな評論家などからは「オーガスタナショナルは、自分たちが招待したいと思う選手なら誰だって招待できるパワーを持っている」と、やや皮肉交じりの声も上がっている。
3人目のオルセンは、19年にブリッティシュ・エアウェイズの機内で逮捕されたことがあった。
ロンドン警察によると、オルセンは泥酔していたそうで、乗客女性に対する「性的暴行(痴漢行為)」「乗務員の指示に従わなかった」「通路や座席に放尿した」という容疑で逮捕されたが、「酒と薬を同時に飲んで混濁していた」と主張。最終的には不起訴となり、ツアープロ生命も失うことなく、維持することができた。
その後は、彼なりに必死の努力を重ねたのだろう。今年1月にDPワールドツアーで通算8勝目を挙げたばかりだ。
世界ランキングはオルセンが59位、久常が78位、ニーマンが81位。
この3名を特別招待したことは「オーガスタナショナルが『世界ランキングは正しく機能していない』と明らかに感じている証だ」と深読みする意見も米ゴルフ界にはある。
だが、どこからどう見ても頑張っている選手、実際に結果も出している選手をきちんと評価し、押し上げることは、傍から眺めていても「フェアなサポート」と感じられ、拍手を送りたくなる。
この3名の特別招待は、年齢も国籍も問わず、過去のあやまちも問わず、主戦場がどこであるかも問わず、「これまでの努力」と「今の力」「今の輝き」を正当に評価したからこその3名であり、彼らを選んだオーガスタナショナルの世界における格付けは、一段と上がったに違いない。
パーマーも草葉の陰で「ステディーな進化だ」「永遠の優しさだ」と、微笑んでいるのではないだろうか。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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