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- 同い年の宮里藍や横峯さくらも未達成! 38歳・藤田さいきが達成した日本人選手26年ぶりの大記録とは?
日本人最年長シード選手の38歳・藤田さいき(ふじた・さいき)が「明治安田レディスヨコハマタイヤ」で6位とトップ10フィニッシュを達成。この成績により、日本人選手としては26年ぶり、高須愛子以来の大記録を達成しました。
藤田さいきが20シーズン連続トップ10入り達成
シード選手の中で日本人最年長、38歳の藤田さいきがベテランならではの見事な記録をつくった。女子ツアー今季第2戦「明治安田レディスヨコハマタイヤ」で6位となり、アマチュア時代も含めて20シーズン連続でトップ10入りを果たしたのだ。半世紀を超える女子の歴史の中で11人目の快挙である。
藤田以前に20シーズン連続トップ10を達成していた選手は岡田美智子、樋口久子、横山美智子、大迫たつ子、ト阿玉、吉川なよ子、呉明月、高須愛子、具玉姫、李知姫という顔ぶれ。直近は2021年に到達した李で、日本人選手に限れば1998年の高須以来、実に26年ぶりの出来事だ。
最長記録は岡田の33シーズン連続。33シーズン目となった1999年は終盤の「伊藤園レディス」で初トップ10となる5位に入った。この時、岡田は54歳。女子ツアー最年長トップ10記録である。
藤田に話を戻そう。初めてトップ10に入ったのは2004年の「フジサンケイレディス」の8位タイだった。当時18歳。同い年の宮里藍と横峯さくらがすでにプロとして大活躍していた中、まだアマチュアとしてプレーしていた。
同年のファイナルQTで55位となってプロ転向。プロ1年目の2005年はトップ10が2回あったがシードには届かなかった。
2006年の「プロミスレディス」で初勝利を挙げて、初シード入りも果たす。宮里が世界で活躍し、横峯が毎年のように賞金女王争いを繰り広げる中、地味ながらもコツコツと成績を残して2010年には「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」で公式競技(メジャー)初制覇を果たした。
この年は自己最多となる10回のトップ10を記録。賞金ランキングでも自己最高の10位に入っている。
30代前半にシードを失ったことがあったが、コロナ禍の2020-21シーズンに復帰。2022年の「大王製紙エリエールレディス」で11年ぶり、涙の復活優勝を飾ったことは記憶に新しい。
藤田の通算トップ10は「明治安田レディスヨコハマタイヤ」で96回目である。100回を超えている選手が43人もいるから目立った数字とはいえない。
価値があるのは回数よりも20シーズンにわたって第一線で戦い、毎シーズントップ10を記録し続けたこと。近年は強力な若手の波が次から次へと押し寄せ、新陳代謝が20世紀とは比較にならないほど激しくなっている。そんな厳しい時代にこれだけの記録をつくったことは本当に素晴らしい。
宮里はすでに引退し、横峯は30代になってから優勝できていない。まばゆい輝きを放っていた同級生2人に比べるとプロゴルファーとしての歩みはゆっくりだったかもしれないが、そのぶん長く、遠くまで歩き続けている。それが藤田の現在地ではないだろうか。
近年も各種スタッツが向上している藤田さいき
今季、藤田は開幕戦でも19位タイとまずまずの成績を残しており、2戦終了時でメルセデス・ランキングは10位につけている。いい滑り出しといっていいだろう。
今の時代、38歳は大ベテランといえる年齢だが、昨季はドライビングディスタンスで250ヤード近い数字をマークして部門18位に入るなど飛距離でもまだ若い選手に負けていない。
それに加えてパーセーブ率(パーかそれよりよいスコアを獲得する率)やリカバリー率(パーオンしないホールでパーかそれよりよいスコアを獲得する率)がこのところ良化しているという事実もある。
若いころは一度も10位以内に入ったことがなかったパーセーブ率が2022年に8位となり、昨季は88.5150%を記録して山下美夢有、上田桃子に次いで3位に食い込んだ。リカバリー率でも昨季は自己ベストの12位となった。これらのデータは年齢を重ねてスコアメイク術に長けてきたことを示している。
今季はトップ10に入る試合が増えそうな気配が漂う。それだけでなく、少しかみ合えば優勝するチャンスも十分にあるはず。若手の壁になるシーンが見られるかもしれない。
藤田 さいき(ふじた・さいき)
1985年11月22日生まれ、栃木県出身。2006年にプロテスト合格し、同年のプロミスレディスで初優勝し、翌07年には同大会を連覇。22年大王製紙エリエールレディスで11年ぶりのツアー通算6勝を挙げた。JBS所属。
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