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- 「人生初のうれし泣き」 新垣比菜が6年ぶりのツアー2勝目! シード落ちなど苦しい時期を乗り越え見事復活
ヨネックスレディスの最終日、首位から出た新垣比菜が4バーディー、2ボギーの70で回り、通算14アンダーで優勝した。2018年のサイバーエージェントレディス以来、6年ぶりの2勝目を手にした。
「シード2年目くらいが一番苦しかった」
◆国内女子プロゴルフ <ヨネックスレディス 5月31日〜6月2日 ヨネックスカントリークラブ(新潟県) 6339ヤード・パー72>
雨が強まる最終18番ホールで90センチのウィニングパットを沈めた新垣比菜。6年ぶりの勝利にホッとした笑顔が見られたが、すぐに涙があふれ出た。
キャディを務めた34歳の兄・我如古夢蔵(がねこ・むさし)さんがピンを握ったまま、肩を震わせ涙を流していたからだ。
「優勝してうれしいしホッとしていますが、兄が泣いているのを見て私も涙が出てきました」
最終日は首位から出て4バーディー、2ボギーの70で回り、「すごく緊張していたけれど、落ち着いてなるべく平常心でゴルフをしたいなと思って挑みました」と最後まで集中力を欠かすことのないゴルフで逃げ切った。
1998年生まれの黄金世代で、19歳のルーキーイヤー(2018年)に「サイバーエージェントレディス」でツアー初優勝。ただ、そこから2勝目が遠かった。2020-21年シーズンは年間ポイントランキング59位でシード落ちも経験した。
「シード2年目くらいが一番苦しかった。沖縄に帰りたいし、試合も苦しい。全然ダメだなと思いながらゴルフをすることが多かったので苦しかったです。あまりゴルフの知識もなかったし、どうしたら調子を取り戻せるのか、うまくなれるのか、はっきり分からないままゴルフをしていたのがあった。悩みながらゴルフをすることが多かったです」
変化を求め、22年からは青木翔コーチに師事。スイング指導を受け「昔のイメージとは違いがあって、正しく足を使えている。よくない原因を分かる人がいて、それを正しく教えてもらえるので気持ち的に楽になりました」と語る。
技術面の向上はメンタルにも大きな変化をもたらした。そして常に隣で励ましてくれた兄の存在にも感謝を忘れなかった。
「兄は私と正反対の性格で、すごい明るくてポジティブ。私1人だけだと、落ち込む時間も多かったりするのですが、ツアーを一緒に回っているので、気持ちを上げてくれる存在。前向きな言葉は常に掛けてくれるので、そこはすごくありがたいです」
自身の性格を「ネガティブ」だという新垣は、これまで「辛くて泣くことはありましたが、うれし泣きは人生初めて」と笑っていた。2勝目まで6年を費やしたが、まだ25歳。苦労を肥やしに脂の乗ったゴルフを見せるのはこれからだ。
新垣 比菜(あらかき・ひな)
1998年12月20日生まれ、沖縄県出身。渋野日向子、畑岡奈紗らツアーを席巻している“黄金世代”の一人。宮里藍に憧れて8歳からゴルフを始める。2017年にプロテスト合格し、同年の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でプロデビュー。18年の「サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。24年「ヨネックスレディス」では6年ぶりとなる2勝目を挙げた。ダイキン工業所属。
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