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「技術的に頼れそうなところは?」「ないです」 松山英樹は51位出遅れも…“契約最終年”の大会存続への思いにじませる
日本でただ1試合行われるPGAツアーの大会「ZOZOチャンピオンシップ」初日、松山英樹(まつやま・ひでき)は4バーディー、5ボギーでホールアウト。1オーバー53位タイと出遅れた。
「また日本で(PGAツアーの試合を)プレーできる機会があれば」
◆米国男子プロゴルフ
ZOZOチャンピオンシップ 10月24~27日 アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉県) 7079ヤード・パー70
「残念です」。この日のプレーについて尋ねられた松山英樹は、険しい顔で一言絞り出した。
日本でただ1試合行われるPGAツアーの大会「ZOZOチャンピオンシップ」初日(24日)。日本勢は17人が出場しているが、その中心にいるのが、PGAツアー10勝の松山だ。
しかし、日頃PGAツアーを主戦場にし、日本ではあまり見る機会のない勇姿を一目見ようと集まった多くのギャラリーの前で、4バーディー、5ボギー。1オーバー53位タイと思うようなプレーができなかった悔しさをにじませた。
10番からスタートして、2バーディー、2ボギーで折り返した後、1番でボギー。それでも3番、4番の連続バーディーで流れが変わったかに見えたが、5番でボギー。パー5の6番も取れず、8番もボギー。「ショットもパットも怒りが湧いてこないくらい悪かった」と、どうすることもできなかったジレンマが伝わってくる。
2019年の第1回大会では、タイガー・ウッズと優勝を争った。マスターズ王者として出場した21年に優勝したことを「いい思い出です」と振り返ったのは大会2日前のこと。今年はPGAツアーで2勝、パリ五輪でも銅メダルを獲得しており、日本のファンの前でプレーすることを楽しみにしていた。それだけに、ふがいない初日のプレーに「いいプレーを今日は見せられなくて……」と、憤りすらにじませていた。
2日目以降に向けて「技術的に頼れそうなところは?」と聞かれても「ないです」と困惑。「頑張りたいけど……。一つでも自信があるものがあればいいんですけど」と、ポジティブな言葉が出てこない。
それでも、米ツアー10勝の実力者。調子が少しでも上向きになれば、爆発力もある。本大会は今年が6年契約の最終年。途中、コロナ禍のため日本で開催できなかった年(20年)もあるが、日本が誇るワールドクラスのプレーヤー、松山の存在は間違いなく大会人気を引っ張った。
「来年からPGAツアーがどんなスケジュールを組むか分からないけれど、また日本で(PGAツアーの試合を)プレーできる機会があればいいなと思います」と口にしていた松山。
自らが良い結果を出すことが、その実現に大きく寄与することは分かっているはずだ。
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