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今季“大爆発”し初の年間女王に輝いた竹田麗央 “火をつけた”のは大の仲良し小祝さくらだった!? 「すごく悔しかった」
2024年JLPGAツアーの年間女王は、10日の「伊藤園レディス」の結果によって竹田麗央(たけだ・りお)に決まった。竹田が予選落ちしたため、2位の山下美夢有(やました・みゆう)の結果待ちだったが4位タイに終わったことでタイトル獲得となった。
3月「ヤマハレディースオープン葛城」で小祝さくらに逆転負けを喫した
◆国内女子プロゴルフ 第35戦
伊藤園レディス 11月8~10日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6769ヤード・パー72
新女王誕生の瞬間、当事者はトーナメント開催地ではなく、地元の熊本にいた。2024年JLPGAツアーの年間女王は、10日の「伊藤園レディス」の結果によって竹田麗央に決まった。竹田が予選落ちしたため、2位の山下美夢有の結果待ちだったが、山下が4位タイに終わったことでタイトル獲得となった。
女王を決めるメルセデス・ランキング(以下MR)は、大会前の時点で竹田が3504.30ポイントで1位。2位の山下は2732.78ポイントと大きな差がついていた。
残りは今大会を入れて3試合。最終戦「リコーカップ」は公式戦で、ポイントが通常の3日間大会の2倍(400ポイント)となるが、それでも山下には後がなかった。竹田が予選落ちして可能性が残されたとはいえ、単独3位以上にならなければ手が届かない状況。必死で戦ったが、最後の最後、18番でボギーを叩き4位タイに終わった。
「きのうは東京に泊まって、きょうは熊本の家にいます」という竹田は、山下がプレーしている間、テレビ中継も配信も見ることはなかった。JLPGAのスコア速報を時々見ていただけ。「散らかっていたので部屋の片づけや荷物の整理などしていました」と、マイペースに過ごしていた。緊迫感がなかったのは、2年連続女王の山下へのリスペクトがある。「(山下)美有夢さんだったので絶対(上位に)上がってくると思っていた。今週じゃなくて来週頑張って自分で決めるしかないなと思って待っていました」。
地元・熊本開催のシーズン第7戦、「KKT杯バンテリンレディス」で初優勝して自信をつけ、2つの公式戦「日本女子プロ選手権」、「日本女子オープン」でも勝利するなど躍進した2024年。本人が最も印象に残っているのは、6ホールのプレーオフの末に勝った先週の「TOTOジャパンクラシック」だ。米ツアーの1戦も兼ねているため、優勝したことでシーズン終了後に挑戦するはずだった、米ツアーの最終予選会を回避して2年間の出場権を獲得したからだ。
米ツアーに対して、それほど積極的でなかった竹田の背中を押したのは、叔母であり大先輩プロの平瀬真由美だった。常にツアーに帯同し、サポートしてくれている母、哲子さんの妹で、1993、94年の年間女王(当時は獲得賞金による)だ。米ツアー常駐の経験を持ち、現在は解説の仕事で米ツアーを見る機会も多い平瀬が、姪に進言したのは9月。「日本女子プロ選手権」に優勝した時だった。
「アメリカに行った選手のタイミングなどを見てきて、彼女(竹田)も日本女子プロで優勝して複数年シードを獲ったことが大きかったと思います」と、祝福と共に平瀬はコメントを寄せている。
勝てなかった試合も、竹田はきちんと糧にしている。特に、忘れられないのが、初優勝の2週前、3月の「ヤマハレディースオープン葛城」での屈辱だ。単独首位で最終日を迎えながら、スコアを落として小祝さくらに逆転負け。「すごく悔しかったけど、自分に足りないところも気づけたのはよかったと思います。最終日に自分で崩れて負けたので、伸ばさないといけないと思いました」と、反省を躍進につなげた。
来季の米ツアーに対して「すごく楽しみです」と目を輝かせる竹田。一方で、女王決定が前代未聞のリモート会見となったことには頬を赤らめた。「こういう形になってしまって申し訳ないです。予選通過できなくてすみません」。残り2試合、さらに実績を積んで自信を深め、よりハードな舞台で戦う来季につなげたい。
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