- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 現在最長の11シーズン連続優勝達成中! 人口が47都道府県中44位の“隠れ女子プロ最強県”とは?
強い女子プロが数多く輩出されている都道府県といえば上田桃子や竹田麗央などを輩出している「熊本県」が筆頭。しかし現在、最長となるシーズン連続優勝を記録しているのは、人口約720万人という四国の県だった。
最長の11シーズン連続勝利中なのは「徳島県」
女子ツアーの選手を出身都道府県で分けた時、通算155勝を挙げてゴルフ王国と称される熊本県勢がひと際目立っている。昨年も竹田麗央が熊本県出身者として5人目の年間女王に輝き、改めて圧倒的な層の厚さを見せつけた。ただ熊本県勢は2023年が未勝利に終わっており1988年から34シーズン続いていた連続勝利が途切れている。では、現在継続中の連続シーズン優勝記録はどの都道府県が保持しているのだろうか。
現在継続中の都道府県別連続シーズン優勝記録は「11」である。2位は北海道の5シーズン連続だからぶっち切りの1位だ。

11シーズン連続優勝を飾っている県の人口は総務省のデータ(2020年国勢調査)によると約720万人で全国47都道府県中44位。かなり少ない方である。ゴルフ場は10数カ所しかなく、21世紀になってから女子ツアーが開催されたのは3回だけ。決して恵まれたゴルフ環境ではないかもしれないが、古くから何人か強い女子プロゴルファーを生んでいる。
通算8勝を挙げ、1970年代に賞金ランキング2位が4回ある山崎小夜子はこの県出身。山崎は1975年の「日本女子プロ」で樋口久子の大会連覇を「7」で止めたことでも歴史に名を残している。
通算4勝で1996年には賞金女王争いをした橋本愛子、通算2勝の坂東貴代、通算1勝で日本女子プロゴルフ協会理事を務めた井上裕子もこの県の出身者である。
ここまで選手名が出れば分かる方もいるだろう。答えは徳島県だ。
徳島県勢の11シーズン連続優勝がスタートしたのは2013年。当時20歳の堀奈津佳が2勝を挙げた。
2014年には鈴木愛と前田陽子が初優勝。前田は2015年にも1勝を挙げ、2016、17年には鈴木が2勝をマークした。鈴木は2018年4勝、2019年には7勝を挙げて2年ぶり2度目の賞金女王の座に就く。
2020-21年には堀琴音が姉の奈津佳に続く勝利をつかみ、鈴木も1勝。2022年は大黒柱の鈴木が未勝利に終わったが、堀琴音が勝って記録を継続する。鈴木は2023年に2年ぶりの復活優勝を果たし、2024年には2勝で存在感をアピール。連続シーズン優勝を「11」まで伸ばした。
今季から都玲華と手束雅が「徳島県勢」に加わる
この徳島県勢に今年から2人のルーキーが加わる。都玲華と手束雅だ。
プロテストを2位タイで合格した都はダイヤモンド世代と呼ばれる2003年度生まれ。昨年4月にはステップ・アップ・ツアーの「大王海運レディス」でアマチュア優勝を果たした逸材だ。昨年はツアーでも出場9試合中6試合で予選を通過し「富士通レディース」21位タイ、「大東建託・いい部屋ネットレディス」28位タイなどの成績を収めている。
ツアーでのパーオン率は69.5402%で、これは部門33位に相当する数字。ショット力はシード選手クラスといっていいだろう。
手束は古江彩佳らと同じ2000年度生まれ。アマチュア時代に「四国女子アマ」などを制している。
徳島県勢のプロテスト合格は2014年の堀琴音以来10年ぶりだった。一気に2人増えたことは連続シーズン優勝記録継続へ心強い要素だ。QTランキングは都が53位、手束が42位と出場機会が不透明な位置ではあるが、どんな活躍をしてくれるか楽しみが広がる。
実は今年、徳島県で9年ぶりにツアートーナメントが開催される。5月29日開幕の「リゾートトラストレディス」(グランディ鳴門ゴルフクラブ36)がそれだ。9年前の徳島県開催と大会、会場ともに同じ。前回、徳島県勢は鈴木と堀琴音の23位タイが最高位だった。まだ先の話だが、今回はどうなるか。めったに機会がやってこないご当地優勝に向けて徳島県勢は一層気合いが入ることだろう。
最新の記事
pick up
ranking