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ルーキー中村心は涙とまらず 正規の18番で1.5メートル… プレーオフで50センチのパーパット外し「やっちゃった…」
「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」最終日。首位と2打差の3位タイから出たルーキーの中村心が惜しくも優勝を逃した。4バーディー1ボギーの「70」でプレーし、通算9アンダーで並んだ安田祐香、河本結とのプレーオフで敗れた。
通算10アンダー単独首位で最終18番に臨んだ
◆国内女子プロゴルフ 第5戦
富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 4月11~13日 石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県) 6585ヤード・パー72
「やっちゃった……」。中村心は、先にホールアウトしていた入谷響の姿を見つけると、そう言って泣きながら抱き着いた。受け止めた入谷も「私もやっちゃった」と一言。そしてそろって悔し涙を流した。

同じ19歳のルーキー同士。途中、首位に立ちながらプレーオフで敗れた中村と、首位で最終日を迎えながら、プレーオフに1打届かなかった入谷。2人は無言で悔しさをあふれさせた。
最終日途中から試合を引っ張った19歳のルーキー中村は、通算10アンダー単独首位で最終18番に臨んだ。だが、1.5メートルのパーパットをカップに蹴られてボギー。先に上がっていた河本結、最終組でプレーしていた安田祐香と通算9アンダーで並んで勝負はプレーオフに持ち越された。
花冷えのする冷たい雨の中のプレーオフは、18番の繰り返し。中村は、1ホール目でグリーンを右にはずしたが、ここから強気でカップを狙った。2人がバーディーチャンスにつけていたため、狙うしかない状況ではあったが、最後まで攻め続けた。結果的には少し強く入ってオーバー、50センチのパーパットも入らずボギー。河本、安田がそろってパーとしたため、ここで脱落。2位タイに終わった。
QTランキング74位で出場できる試合は限られる。その中でつかんだ大きなチャンスだったが、残念ながらものにすることはできなかった。
「悔しいです」。開口一番、そう言葉を絞り出す。涙が、ポロポロと粒になって止まらない。「プレーオフは、思った以上に緊張していてよくわからなかったです。そんなに自分の中では緊張している感じではなかったんですけど……」という言葉からは、ルーキーらしい初々しさがにじみ出る。
大詰めを迎えるまでは、終始、笑顔でプレーしていた。首位に2打差の3位タイ、絶好の位置で、最終組の1つ前でプレーした。「ショットもパットもすごく安定していて、渋いパーパットでパーセーブできたりして耐えながら3日間いい感じで回れていました」。しかし、勝負がかかった最後に苦しんだ。
来週の「KTT杯バンテリンレディス」(18~20日、熊本・熊本空港CC)にはすでに主催者推薦での出場が決まっていた。だが、直近の試合で3位以内に入れば出場権が得られるため、そちらに振り替えられる。年間8試合までの主催者推薦を使わずに済む。
次戦の話になると、また涙が止まらなくなり「今はまだ整理ができてないですけど、この悔しさを笑顔に変えたいと思います」と、気丈に話した。「セカンドショットで、けっこうピンを攻められた。(ツアーで)戦えるなと感じました」と、悔しさとともに確かな手応えも得た一戦は、今後への大きな糧となるに違いない。
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