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- 渋野日向子の同級生・生源寺龍憲が開幕戦制覇 身長162センチと小柄ながら平均飛距離は約300ヤード
国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」は、最終日が降雨によるコースコンディション不良のため中止。54ホールの短縮競技となり、第3ラウンドを終えて通算17アンダーで首位にいた生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)がツアー初優勝を飾った。
昨年はパーオン率2位
◆国内男子プロゴルフ 開幕戦
東建ホームメイトカップ 4月10~13日 東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県) 7062ヤード・パー71
昨年、優勝した金谷拓実に2打及ばなかった生源寺龍憲。そのリベンジを果たす意味でも今大会に賭ける思いは強かった。大会初日を首位と1打差の5アンダーでスタートすると、2日目に通算12アンダーまでスコアを伸ばして単独首位に立つ。3日目は14番ホール終了時点で米澤蓮と通算14アンダーで首位に並んでいたが、15番から17番まで3連続バーディーを奪い、2位以下に3打差をつけて3日目を終えた。

最終日は悪天候のためスタート時間を4度遅らせたが、回復の見込みもなく、コースコンディション不良のため第4ラウンド中止を決定。54ホールの短縮競技となり、首位にいた生源寺の優勝が決定した。「中止のアナウンスがあって優勝を知りました。最終日にプレーしていないので、あまり実感はありませんが、やっと勝てたかなという感じです」。
金谷と同じ98年度世代だが、注目を浴びるまでやや時間を要した。20年11月にプロへ転向し、まずは下部ツアーで腕を磨く。23年に下部ツアーで2勝を挙げると、最多獲得賞金額を更新。賞金王となり、24年レギュラーツアーの出場権を獲得した。ツアー16試合に出場し、賞金ランキング29位に。3シーズン目にしてようやく初シードを獲得して今季を迎えた。ただ、生源寺はアジアンツアーの出場資格を持ち、今季は既に4試合に出場。実戦感覚を磨いていたことで、国内ツアーの開幕戦ながらも戸惑うことなくスコアを伸ばした。
身長162センチとツアーでは小柄ながら、それを感じさせないショット力を有する生源寺。昨年のパーオン率は72.009パーセントで2位に入った。安定したスイングが正確なショットを生み出しているが、ショットの正確性にプラスして取り組んでいたのが飛距離アップだった。
スイングを変えずに飛距離を伸ばしたい
「プロ入り当時から20ヤードぐらい伸びています」と語るように、筋力トレーニングなどでパワーアップに成功。今大会のドライビングディスタンスでは298.84ヤードを記録した。それでもアジアンツアーでは他の選手に置いて行かれることが多かっただけに、試合でもヘッドスピードが52~53m/秒を出せるようにするのが目標だ。となれば、実際はさらなるヘッドスピードを求められるが、あくまでもスイングを変えないことが絶対条件だという。
将来的には海外ツアーで活躍することを目指しており、飛んで曲がらない、相反するショットを求め続ける。その一方で、自信を持つショートゲームとの兼ね合いも重視する。「飛距離を求めてバランスが崩れてしまうと、ゲームが台無しになってしまいますからね。その配分に気を付けながらやっていきます」。何が自分のストロングポイントなのかを見失うことなく、着実に土台を固めていくところが生源寺の強さでもある。
今大会でも3日間でボギーを3つしか叩いていないが、「グリーンを外してもアプローチでしっかりと寄せ切れたから」と分析する。飛ばしだけに頼ろうとせず、得意なショートゲームをさらに磨くことも忘れなかったからこそ、ミスを最小限に抑えることができた。
今季はさらなる活躍を期待されるが、岡山作陽高校時代は、現在米女子ツアーに参戦している渋野日向子と同級生だったという生源寺。ちなみに、名字の由来は天台宗の開祖である最澄の生誕地といわれる滋賀県大津市の生源寺が由来だという。いい意味で覚えてもらいやすいキャラだけに、早い時期での2勝目が期待される。
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