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「アジア人ばかり…」でファン離れも今は昔 日本勢13人参戦の米女子ツアー人気回復を主導する“やり手暫定CEO”の手腕とは?
今年75周年を迎えている米女子LPGAツアー。かつては人気低迷に悩まされていたLPGAだが、昨今はネリー・コルダを筆頭とする米国人選手の活躍もあって、賞金額の上昇など好調が伝えられる。そこには長年、事務方を務め、現在は暫定CEOに就くリズ・ムーア氏の存在があった。
出場順位の計算ミスにより馬場咲希が被害を受けたが…
ゴルフ界の長年の懸案であるスロープレーに対しても、LPGAは秒数に応じて罰打を課す独自の規定を設けるなど、他のゴルフ団体に先駆けて、アクティブな取り組みを見せている。
世界ランキング1位の女王ネリー・コルダも「私たちはファンを喜ばせることが仕事。プレーがあまりにもスローになると、ファンを飽き飽きさせることになり、エンターテインメントではなくなってしまう」と語り、LPGAの積極的なファン・ファーストの取り組みを高く評価している。
しかし、その一方で、問題や騒動にも直面した。韓国のTV会社の契約不履行により、ファーヒルズ・朴セリ選手権は開催見送りとなり、今後の開催については、今なお未定の状態にある。
つい先日は、選手の試合への出場順位を示すプライオリティーリストのポイント計算に大きなミスがあったことが発覚。
その結果、本来なら出場資格がなかった大会にソフィア・ポポフを出場させ、ポポフに押し出される格好で馬場咲希など3名の選手が出場できたはずの大会に出られずじまいになるという、驚きの出来事があった。
ムーア氏いわく、「ミスが判明した際、私たちが何より心がけたのは、すぐに対応することでした。そして実際にスピード対応することができ、関係者すべてと接して、今後のことを話し合いました。関係した選手たち全員がとても寛容な姿勢を見せてくれたことに何より感謝するとともに、同じミスが二度と起こらないよう再発防止に努めます」
貴重なプレー機会とポイント獲得のチャンスを失った馬場ら3名の選手に対しては「彼女たちがそのまま妥協するはずはないので、しっかりとコミュニケーションを取り、進捗状況をオープンにして透明性を維持しながら、選手とともに前へ進みたい」。
ミスは誰にも起こりうる。そう信じるLPGAは、今回の失態によってつまずいたり怯んだりすることはなさそうである。
それにしても、暫定的にLPGAの指揮を執る臨時CEOでありながら、毅然とした姿勢でLPGAを率いているムーア氏のリーダーシップには感服させられる。
いっそのこと、彼女がそのまま正規のCEOに就任してしまえばよいのではないかと思えてくるが、正規のCEOには2名の候補がすでに挙がっており、近いうちに新CEOが決まりそうである。
新CEOが就任したら、ムーア氏は再び以前のように縁の下の力持ちに戻り、新CEOをそばでサポートしながらLPGAの成長と発展のために尽くすのだろう。
そんなムーア氏の存在は、近年、LPGAが人気を取り戻し、スポンサーも増えつつあることに大きく貢献している。
そして、昨年はコルダの出場5試合連続優勝やリディア・コのパリ五輪ゴールドメダル獲得などのビッグニュースもあった。
ローズ・チャンをはじめとする将来有望な若手米国勢の台頭と活躍も、LPGAの人気回復を手伝っている。
かつてのLPGAは、韓国勢を筆頭とするアジア勢に席捲されたことで、米国人ファンが離れ、人気が低迷したが、昨今は女王コルダから有望若手のローズ・チャンに至るまでの米国勢の活躍に期待が集まっている。
そんな中、13名の日本勢の活躍が、LPGAにとって、さらなる追い風となってくれたらいいなと願わずにはいられない。そうなるためには、日本人選手がゴルフでもゴルフ以外でも、「ファンのためのプレーヤー」になることが求められる。
もしも、そうなってくれたら、その経緯と結果は、日本の男女双方のツアーにとって、大いなる参考になるのではないだろうか。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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