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- 小祝さくらが語る“会心イーグル”で決めた今季初V 圧倒的かつ静かなる強さ、動じない精神力でつかんだ7年連続優勝
小祝さくら(こいわい・さくら)が通算15アンダーで逆転し今季初優勝を遂げた。
「明治安田レディス」最終日
◆国内女子プロゴルフ 第18戦
明治安田レディス 7月18~20日 仙台クラシックゴルフ倶楽部(宮城県) 6642ヤード・パー72
大会は、コース内にクマが出没した影響により54ホールの短縮競技、そして無観客という異例の状況で行われた。最終日、小祝さくらは3打差を追い10位タイからスタートした。1イーグル、5バーディー、1ボギーの「66」でプレーし、通算15アンダーで逆転。今季初優勝を遂げた。
「トップテンもたくさん入れた中で、優勝がなかなかできていない感じではあったので、本当に優勝できてうれしいですし、3日間になってしまったんですけど、開催まで色んな方が準備だったり、頑張ってくれたおかげで開催できたと思うので、本当に最後までプレーできて良かったです」と、喜びと感謝の気持ちを述べた。
勝負を決めた16番のイーグル

「途中、リーダーボードを見ると12アンダーがずらっと並んでいて、どこで抜かれてもおかしくないと思っていました」と振り返る。迎えた16番パー5。前のホールでこの日唯一のボギーを叩いた直後だった。
「絶対に取り返したいという気持ちで攻めました。2打目はカラーまで届いて、そこからのアプローチは正直狙っていたというより寄せるつもりでした」
2打目を4Iでグリーン左奥のカラーまで運ぶと、そこから残り10ヤードを58度のウェッジでねじ込んだ。
静かな無観客のグリーンに、キャディーの声だけが響く。「キャディさんが『入れ!』って叫んでいて、それに逆にびっくりしました」と笑わせた。
見事なチップインイーグルを決めて、一気に優勝スコアの通算15アンダーまで持っていった。「それがなかったら絶対に優勝はできなかったと思います」という大きな一打となった。
無観客開催がもたらしたもの
普段は多くのギャラリーを引き連れる小祝。今回はギャラリーがいない中でのプレーとなった。「いつもはOB方向にボールが飛ぶと、ギャラリーがいると『大丈夫だったかな』と不安になる。でも今回は誰もいないから、フォアーと言わなくてもいい」といい、どんな状況でも「自分のゴルフと向き合うしかない」ため、パフォーマンスにも影響はないという。ただ、グリーン面が見えないホールでは観客のリアクションがないため、ボールの行方が全く分からないという静けさによる「スリル」があったと語った。
7年連続優勝の秘訣は「深く考えないこと」
2019年に「サマンサタバサレディース」で初優勝を遂げて以降、7年(6シーズン)連続の優勝となった。
小祝のキャリアを支えてきたのは、圧倒的な安定感とプレッシャーに動じない精神力だ。だが、本人は「自分は特別メンタルが強いとは思っていない」と控えめに語る。
「昔はボギーひとつでも落ち込んでいたけど、年々、あまり気にならなくなった。ボギーを打っても『そういうときもあるよね』って思えるようになった。だから切り替えが早いのかなと思います」
「全英女子オープン」、そして地元大会へ

優勝直後の小祝が次に見据えるのは、31日に開幕する海外メジャー「AIG女子オープン(全英女子)」だ。セントアンドリュース オールドコースで行われた昨年は、2日目に「78」を叩くなど洗礼を受け、予選落ちを喫した大会でもあり、「今年こそは」とリベンジに燃えている。
「去年は風にやられました。今年は風の中でも強い球を打てるように準備してきました。ショットの精度も大事なので、試合中でも一打一打集中してやっていきたい」
加えて、「全英」後には地元・北海道で開催される8月8日開幕の国内ツアー「北海道 meiji カップ」も控えている。「北海道はいつも応援が温かくて楽しみな大会。良い流れのまま臨めればと思っています」と否が応でも気合が入る。
全英でのオフの時間について聞かれると、「日本でもそうなんですけど、やっぱりご飯が一番の楽しみ」と笑顔を見せた。コース上ではライバルとなる選手同士で過ごす時間が癒しだという。
「(竹田)麗央ちゃんや(勝)みなみちゃんとも現地で会えるので、みんなで家借りて自炊して食べる予定。それがすごく楽しみです」
若手選手の台頭に、燃える闘志
今年はツアーで初優勝を飾る若手選手が相次ぎ、女子ゴルフ界には新しい風が吹いている。小祝なりに落ち着いてこの流れを受け止めていた。
「若い子たちのゴルフを見るのはすごく刺激になる。今週一緒に回った(入谷)響ちゃんは飛距離もすごくて、曲がらないし、パターもうまい。『そりゃ優勝するよな』って思いました。でも、だからこそ負けていられないって感じました」
「毎試合ベストを尽くす」その積み重ね
小祝に幾度も向けられてきた質問に「年間女王を意識するか」というものがあるが、頑なに年間タイトルには執着はないという。彼女の目は常に「次の一試合」に向いている。
「とにかく、ひとつひとつの試合に集中して、できることをやる。それだけをずっと続けてきました。今年もそのスタンスは変わらないです」
確かな実力と、自然体のメンタル、そして揺るがぬ日常の積み重ね。そのすべてが、小祝さくらという選手の“強さ”を形づくっている。(宮城県富谷市/編集部)
小祝 さくら(こいわい・さくら)
1998年4月15日生まれ、北海道北広島市出身。身長158cm、血液型A型。8歳でゴルフを開始し、アマチュア時代には「北海道女子アマ」や「全国高校ゴルフ選手権」などで優勝。2017年のプロテストに一発合格し、LPGA89期生としてプロデビューした。2019年「サマンサタバサガールズコレクション」で初優勝を飾り、以降着実に勝利を重ね、2025年7月の「明治安田レディス」で通算12勝目を挙げ、7年(6シーズン)連続優勝を達成している。安定したショットと冷静なメンタル、そして自然体な人柄でファンからも愛されている。趣味は音楽ライブ観賞や野球観戦。
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