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「ルールオフィシャルは思慮分別がなさすぎる」 マキロイが“1日2回”スロープレー計測にかけられ激怒も地元で勝利!
ローリー・マキロイがDPワールドツアー(欧州)の大会「アムジェン・アイリッシュオープン」で優勝。生涯グランドスラム達成後の初勝利を地元で成し遂げ、マキロイも感無量だったが、大会初日にはスロープレーの計測に2度もかけられ、怒りを露わにするという出来事があった。
「毎ショット大観衆とTVクルーが止まるのを待たなければいけない」
先週のDPワールドツアーの大会「アムジェン・アイリッシュオープン」は、北アイルランド出身のローリー・マキロイがスウェーデン出身のヨアキム・ラガーグレンとのサドンデスプレーオフを制し、見事、凱旋優勝を果たした。

今年4月に悲願のマスターズ初制覇とキャリアグランドスラムを達成して以来初めての勝利を、アイルランドの人々の目の前で披露することができ、マキロイは「僕はとても幸運に恵まれている」と感無量の様子だった。
しかし、大会初日には、マキロイがスロープレーの計測に2度もかけられ、怒りを露わにするという出来事があった。
「ルールオフィシャルがラウンド序盤にやってきて、僕らの組を計測し始めた。そこから先はフラストレーションが溜まったが、ルールオフィシャルは途中でどこかへ消えていった。でも、ラウンド終盤に別のルールオフィシャルがやってきて、再び僕らの組を“オン・ザ・クロック”にした」
マキロイが上がり3ホールで2ボギーを喫した原因が2度の計測による苛立ちだったことは、ラウンド後の怒りを込めた発言から十分に伝わってきた。
「これと同じようなことは、しばしば起こる。ルールオフィシャルは思慮分別がなさすぎる。僕の組には大勢のギャラリーが付いていて、(ショットのたびに)大観衆の動きが止まるのを待ち、TVクルー2組の動きが止まるのを待つ必要があるのだから、僕の組には、その分が考慮されて、時間的猶予がもたらされて然るべきだろう?」
今年4月のマスターズで悲願の初優勝を挙げ、キャリアグランドスラムを達成したマキロイを一目見たい一心で、今大会の開催コースのKクラブには、初日から2万人超のギャラリーが訪れていた。
その大半、いやほとんどがマキロイの組に殺到していたため、大観衆の波が動き出してから静止状態に入るまでには、毎回、時間を要していたという。
「僕が米国からヨーロッパに戻って試合に出るときや、世界ランキング1、2、3位が同組でプレーするときなどは毎回同じような状況になり、そのたびに僕の組はオン・ザ・クロックになる。今年のプレーヤーズ選手権のときもそうだった」
全盛期のタイガー・ウッズが計測された事例はほとんどなかった
マキロイが振り返った通り、今年3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」では、世界ランキングのトップ3が予選ラウンドを同組で回り、あのときもマキロイらの組はスロープレー計測の対象になった。
そんな出来事があっても、あのときのマキロイはJ.J.スポーンとのサドンデスプレーオフを制し、プレーヤーズ選手権で勝利を挙げた。今回のアイリッシュオープンでも、スロープレー計測にかけられた後にサドンデスプレーオフを制して勝利するという同じ流れになったことは、不思議な偶然だった。
ともあれ、3月のプレーヤーズ選手権で勝利したマキロイは、その勢いのまま4月のマスターズを制覇したため、プレーヤーズ選手権で計測されたことは、その後は取り沙汰されることなく、周囲からは忘れられていた。
しかし、マキロイ自身は、同様のケースに「たびたび遭遇する」と感じており、1ラウンドで2度の計測を受けた今回は、さすがに我慢しきれなくなって、怒りを露わにしたのだと思う。
大観衆を引き連れてのラウンドは、当たり前だが、物理的にスローペースになる。かつてタイガー・ウッズの黄金時代に彼の組について歩いていた「タイガー・マニア」の人数も、ほぼ毎回、数万人に上っていた。
だが、そのたびにウッズの組が計測されていたかというと、決してそんなことはなかった。もしも、ウッズが頻繁に計測対象になっていたら、ビッグニュースになっていたはずだが、ウッズがオン・ザ・クロックになったケースは、ほとんどなかったと言っていい。
それは、なぜか? 最大の理由は、彼が「タイガー様」だったからだと私は思う。
いわゆる忖度的な意図だったのか、あるいは王者ウッズがあまりにも畏れ多いという感覚的なものだったのか。ルールオフィシャルの感情や感覚によるところは確かにあった。そして、スロープレーに対して甘すぎたというPGAツアーの体質が、そうさせていたという面もあったのだと思う。
さらに言えば、「タイガー様」の組には、セキュリティーやポリス、マーシャル、ボランティアといった人々が他の組より圧倒的に多く付き、ギャラリーやロープ内を歩くメディアの動きを逐一、厳しくコントロールしていた。そのおかげで、ウッズの組のプレーペースが大幅にスローになることは、なんとか阻止されていた。
ウッズの姿が見られなくなっている昨今の試合会場では、かつてのウッズの組に付けられていたような特別体制の大人数の大観衆コントロール係は、シェフラーやマキロイの組にも見られない。
そして、昨今のゴルフ界では、ペース・オブ・プレーの改善が年々声高に叫ばれ、スロープレーに対する取り締まり強化に拍車がかかっている。PGAツアーだけは依然として対応が甘いと言わざるを得ないが、USGAやR&A、LPGAはスロープレー改善にきわめて積極的になっている。
そして、DPワールドツアーも、そうした動きと歩調を合わせ、今回の大会では、マキロイの組のプレーペースが「遅い」「計測だ」という判断が下されたのだろう。
ところで、かつては「タイガー様」が特別扱いされていたのに、なぜ今は「マキロイ様」や「シェフラー様」が特別扱いされていないのか?
それは、この10年、20年、ゴルフ界のさまざまな状況において、多くの選手が「フェア、アンフェア論争」を繰り広げてきた歩みの中で、「誰もが平等」がより強く認識されるようになったことと無関係ではない。
とりわけマキロイは、その論争の筆頭のような存在で、その成果として、昨今のゴルフ界では「誰もが平等」が実現されてきている。
しかし、結果的に、大観衆を引き連れているという特殊事情の下でも「みな平等だから」ということで、マキロイの組も特別扱いされていないのだとしたら、そんな現状は、彼にとっては少々皮肉めいている。
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