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- 「優勝して下さい」同郷の先輩・小木曽喬へ託した願いが現実に ――金子駆大が“最後の賞金王”戴冠
金子駆大は最終日7位タイに終わるも、条件が整い自身初の賞金王に輝いた。前夜に小木曽喬へ「優勝して下さい」と託した願いが現実となり、激闘のシーズンを最高の形で締めくくった。
小木曽に優勝をお願いしていた!?
◆国内男子プロゴルフ
ゴルフ日本シリーズJTカップ 12月4~7日 東京よみうりカントリークラブ (東京都) 7002ヤード・パー70
優勝しての賞金王を目指していた金子駆大は、3打差逆転に勝負を賭けたものの、最終日は3バーディー、4ボギーの「71」でフィニッシュ。通算4アンダーの7位タイに終わった。しかし、獲得賞金額は1億2023万1009円となり、自身初となる賞金王のタイトルを獲得した。
賞金ランキング1位で臨んだ今大会。2位の生源寺龍憲は欠場し、3位の蝉川泰果か4位の大岩龍一が優勝しなければ、金子の賞金王が決定する状況だった。仮に両者が優勝しても、金子が条件付きで2位タイか3位タイに入れば、逃げ切りが決まる立場にあった。初日に大岩が5オーバーと出遅れ、早々に優勝争いから脱落。残る蝉川も最終日にスコアを伸ばせず6位タイでホールアウトし、その時点で金子の賞金王が確定した。

「実は昨日の夜、小木曽(喬)さんと食事をしていたんですが、その際に『優勝して下さい』とお願いしておきました」と金子は明かす。小木曽とは同じ愛知県出身で、プロ転向当初から世話になってきた存在。「お兄ちゃんみたいな先輩です」と笑う。その“弟分”の願いを受け、小木曽は見事に今大会で初優勝を飾った。
金子自身は3位以内に入る可能性が低かったが、残り3ホールの時点で蝉川と小木曽の差が大きく開いたことで、賞金王を確信。「正式に決まったときは、やっと終わったと思いました」と、喜びよりも激戦を戦い抜いた安堵の思いが勝ったという。
昨年は賞金ランキング14位。今年5月の「関西オープン」で初優勝を挙げたとはいえ、その時点では全国的な知名度は高くなかった。脚光を浴びたのは11月「三井住友VISA太平洋マスターズ」での優勝で、一気に賞金ランキング1位に躍り出てからだ。
以来、賞金王を意識する質問を試合ごとに受ける日々が続いた。金子自身は「特にプレッシャーはなかった」と語っていたが、本音では「やっぱり意識もしていましたし、緊張もしていました」と打ち明ける。
今季は24試合に出場してトップ10が11回、予選落ちはわずか1度。安定した成績を積み重ねたからこそ、「三井住友―」での優勝賞金4000万円を有効に生かす形で賞金王へとつなげた。
コースマネジメントがパーセーブ率1位の理由
来季から年間王者はポイント制で決まるため、“賞金王”の称号は今年で最後となる。その栄誉を手にした要因について、金子は「パッティングにあると思います」と振り返る。確かに平均パット数は昨年の1.7453(16位)から今年は1.7261(10位)へと向上しているが、それ以上にパーセーブ率が86.550%(16位)から89.201%(1位)へと大幅に改善した点が大きい。
「ツアーで戦ううちに、パーを拾うために何が必要かを自分で考えるようになりました」。その答えの一つがコースマネジメントだという。「難しいところに打つと、やっぱりパーセーブができない。自分の頭も少し良くなったのかなと思います」と冗談めかして笑う。トーナメントで積み重ねた経験を確実に血肉としてきたことが、賞金王という結果につながった。
ツアー初優勝と賞金王戴冠が同年となるのは史上初。さらに23歳94日での戴冠は、石川遼、松山英樹に次ぐツアー史上3番目の年少記録となった。ただし本人は記録にはこだわらず、「来年からの3年シードを手にできたことの方がうれしい」と素直な思いを口にする。
来週にはPGAツアーのQスクール最終予選が控えており、金子もエントリーしている。5位以内に入れば来季のツアー出場権を獲得。仮に6位以下の場合は欧州ツアーを主戦場とする予定だという。国内ツアーへの出場数は減る可能性があるが、さらなる飛躍を求め、海外での挑戦が始まろうとしている。
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