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- 開幕戦から復帰予定の小祝さくら、“途中離脱も14位”はなぜ? 数字が示す年間女王級の実力と“怪我の功名”
昨年7月の大会で左手首の怪我による途中棄権をして以降、試合から遠ざかっている小祝さくらは、今季開幕戦に復帰する予定のようです。昨季の成績を振り返りながら今季の展望について解説します。
優勝直後の無念の離脱
「明治安田生命レディス」で通算12勝目を挙げた小祝さくらは、その翌週の「大東建託・いい部屋ネットレディス」でも好調を維持し、第1ラウンドを首位タイでスタートした。しかし、連勝への期待が高まる中、第2ラウンドで左手首を痛め、無念の途中棄権となった。

その後、手術を決断したことでシーズン残りの試合をすべて欠場。出場試合数は例年の約半分となる「18試合」にとどまった。
昨季の小祝は、開幕戦こそ予選落ちを喫したものの、「18試合でトップ10入り11回」「予選落ち1回を除けば最低順位は17位タイ」「トップ10を3試合連続で記録(7位タイ、7位タイ、優勝)」と、圧巻の安定感を披露。初の年間女王も十分に狙える位置にいながら、シーズン途中での離脱を余儀なくされた。
1試合当たりの獲得ポイントは“実質2位”
昨季のメルセデス・ランキングは14位に終わった小祝だが、1試合あたりの獲得ポイントは64.73。これは、日本女子ツアーを主戦場とする選手の中で、年間女王に輝いた佐久間朱莉(74.49)に次ぐ2位の数字となる(※)。
注目すべきは、小祝が出場していた期間には佐久間も参戦していた一方、佐久間の後半戦は“小祝不在”の状況だった点だ。仮に小祝が怪我なくシーズンを戦い抜いていれば、佐久間を上回る順位で終えた大会もあった可能性は十分に考えられる。そうなれば、佐久間の獲得ポイントが現在ほど伸びなかった可能性も否定できない。

小祝が離脱した7月の「明治安田生命レディス」終了時点でのメルセデス・ランキングは2位。首位の佐久間との差は約280ポイントだった。4日間大会の優勝が300ポイントであることを考えると、1試合で逆転可能な差だった。
実際、小祝が第1ラウンド首位タイから途中棄権した「大東建託・いい部屋ネットレディス」は4日間大会で、佐久間は54位タイに終わり、獲得ポイントはわずか3.75。小祝が完走していれば、ランキング上位が入れ替わっていた可能性もあった。
また、5月以降メルセデス・ランキング首位を快走していた佐久間も、背後に小祝という実力者がいれば、これほど大きな差を築く展開にならなかった可能性はある。昨季の年間女王争いは、小祝の怪我によって様相が変わった――そう捉えることもできるだろう。
(※)日本女子ツアーを主戦場とする選手が対象。開幕戦スポット参戦で優勝した岩井千怜、海外メジャー優勝でポイントを積み上げた山下美夢有など、米女子ツアー主戦場の選手は対象外。
規定不足でも際立った“総合力”
無念の途中離脱となった昨季だが、規定ラウンド数不足でランキング対象外となりながらも、小祝は際立ったスタッツを残している。
ショット面では、パーオン率が1位相当、トータルドライビングが26位相当。両者を合算したボールストライキングは12位相当と、例年通り高水準のショット力を示した。
グリーン周りでも、パーオンホールの平均パット数は10位相当、3パット率は2位相当、リカバリー率は19位相当、サンドセーブ率は2位相当。結果として、パーセーブ率は2位相当、平均バーディー数は8位相当となった。
平均ストロークは70.2759で、佐久間に次ぐ2位相当。シーズン途中まで、年間女王にふさわしい内容だったことは数字が裏付けている。
“怪我の功名”となるか
JLPGA公式選手名鑑2025のインタビューで、小祝は2025年の目標について「一番の目標はメジャー優勝。年間女王は目標にはしていないが、チャンスが来たら取りたい」と語っている。
結果的に、チャンスが訪れた昨季は怪我により途中離脱。だからこそ、年間女王に対する意識は、以前よりも強まっている可能性がある。
再開した練習では左手首の不安も薄れ、今月からはハワイ合宿で開幕戦に向けた調整を進める予定だという。小祝が負った「TFCC損傷」は、手首をひねる動きで痛みが出やすい怪我だが、手首に頼らずヘッドを加速させる感覚を磨くきっかけにもなり得る。
体幹や下半身主導のスイングが定着すれば再現性は高まり、クラブを握らないトレーニングの増加もプラス材料になりそうだ。もともと総合力の高い小祝にとって、相対的に課題とされてきたショートゲームを磨く時間が増えることも好循環につながる可能性がある。
通算14勝を誇る有村智恵もTFCC損傷を経験した1人だ。2011年オフにショット練習をセーブし、2012年は第4戦から参戦。それでも国内メジャー初優勝を含む3勝を挙げ、平均ストロークも向上。“怪我を経て強くなった”好例と言える。
試合に出続ける姿勢から“鉄人”と称される小祝。手の余計な動きが抑えられ、ショートゲームが磨かれたとき、年間女王はより現実味を帯びてくるはずだ。
解説:野洲明(やす・あきら)
ゴルフ活動家/各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。
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