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- 渋野日向子が4季ぶりの“1.8切り” 黄金世代の上昇気流に乗り復調の兆し
米ツアーで苦戦が続いた渋野日向子だが、昨季終盤の国内ツアーでパーオンホール平均パット数“1.8切り”を記録。攻めのパット復調の兆しが、今季巻き返しへの好材料となりそうだ。
スイングが注目されがちだが
渋野日向子は米ツアーに主戦場を移して4年目の昨季、ポイントランキング104位に終わり、初めてシード権を喪失しました。
それでも「全米女子オープン」では優勝争いに加わった末の7位タイに入り、大舞台での強さをあらためて示しました。ただしトップ25入りはこの大会のみ。予選通過も23試合中10試合にとどまり、シーズンを通した安定感には課題が残りました。
それでも12月の最終予選会をカットラインぎりぎりで突破し、今季の米ツアー出場資格は確保しました。

渋野は2019年の国内ツアーでメルセデス・ランキング1位となり、年間最優秀選手賞を受賞。同賞の歴代受賞者である古江彩佳、山下美夢有、竹田麗央らと並び、本来は米ツアーで日本勢をけん引すべき存在です。
では、渋野に今必要なものは何か。それは攻めのパットの復活です。
成績が伸び悩むとスイング改造に注目が集まりますが、スタッツを見れば課題はグリーン上にもあります。渋野は強気のパットで流れを呼び込み、ショットのリズムまで高めていくタイプ。2019年の国内ツアーではパーオン率24位ながら平均バーディー数1位、バウンスバック率1位、パーオンホールの平均パット数2位と、パットが攻撃力を支えていました。
2勝を挙げた2020-21年シーズンも、規定ラウンド数不足ながら高水準を維持。しかし米ツアー本格参戦後は、パットで主導権を握り切れない傾向が続いています。パーオンホールの平均パット数は2022年88位、2023年48位、2024年142位、昨季91位。バーディー率も下降傾向にあります。
フィールドレベルの高さは考慮すべきですが、同じ2022年に米ツアーへ軸足を移した古江が安定したパット指標を維持していることを考えれば、改善の余地は大きいと言えます。
国内ツアーで見えたパット復調の兆し

昨季、渋野は国内ツアーに6試合出場し、そのうち5試合が10月以降でした。終盤の状態が色濃く反映されたスタッツですが、そこに明るい材料があります。
6試合トータルのパーオンホールの平均パット数は1.7797。規定不足ながら8位相当で、米ツアー参戦以降では初めて“1.8切り”を記録しました。2022年は1.8274、2023年は1.8632、2024年は1.8246と推移しており、昨季は明確な改善が見られます。
10月「富士通レディース」でのパットは象徴的でした。最終順位は40位ながら初日首位発進。平均パット数は初日3位タイ、3日間トータルでも3位タイと、内容面では高い水準を示しました。
昨季終盤の国内ツアーで得たフィーリングは、今季の米ツアーに向けた重要な手応えと言えます。
黄金世代の米ツアー組に漂う上昇ムード
今季、米ツアーを主戦場にする黄金世代は渋野のほかに、畑岡奈紗、勝みなみ、原英莉花がいますが、いずれも上向きの気配を漂わせています。
畑岡は昨季11月の「TOTOジャパンクラシック」で3季ぶりの優勝を挙げ、今季開幕戦でもトップ10入り。勝は昨季ポイントランキング18位と大きく順位を上げ、トップ10回数も増加しました。原も下部ツアーで平均ストローク1位となり、ショット力に磨きをかけています。
同世代が流れをつかみつつある今、渋野にとっても追い風の環境です。終盤の国内ツアーで見せたパットの感覚が確かなものになれば、持ち味の攻撃力とともに“スマイル”が戻る結果は十分に期待できるでしょう。
文:野洲明
ゴルフ活動家/各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。
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