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- 1番手アップでは足りない? アゲインストでピンに“届かない人”が見落としているポイント
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は、国内女子ツアーの今季メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で話題を集めた“98ヤード”の15番ホールに注目しました。
風で一変するパー3の難しさ
先日開催された国内女子ツアーの公式戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で話題になったのが、池越えの15番ホール、パー3の“短さ”です。
コースセッティング担当の茂木宏美さんが「世界で選手が戦っていくために14本すべてのクラブを使いこなしてほしい」という思いを込め、同ツアー最短となる98ヤードに設定しました。
選手たちはこの「98ヤード」をどう攻略したのでしょうか。同ツアーのSNSには、3日目の福山恵梨選手、テレサ・ルー選手、大久保柚季選手のティーショットが公開されていました。

3日目の15番は左からのアゲインスト。ピンポジションは2段グリーンの手前の段です。福山選手はボールを右寄りにセットし、振り幅を抑えたライン出しショットでピンをデッドに狙います。しかし風に押し戻され、ボールはグリーン手前に。このホールはボギーとなりました。
続くテレサ・ルー選手は大きめの番手を手にし、フルショットの振り幅でゆったりとスイング。ピンのやや奥に着弾したボールはカップ方向へ転がり、バーディーチャンスにピタリ。難なくバーディーを奪っています。
そして大久保選手は、振り幅をやや抑えたスリークオーターショットでピン奥へ運び、スピンバックでボールを戻すマネジメントを選択。傾斜を使ってピンそばに寄せ、バーディー奪取に成功しました。
100ヤードを切るパー3は距離だけを考えれば簡単そうに感じますが、初日から多くの選手が池につかまっていました。
100ヤード弱とはいえ、2段グリーンの上の段にボールが止まれば池に向かって打つ下りのパットが残りますし、ピンハイに着弾してスピンがかかり過ぎれば池まで転がる可能性もあります。その難易度は、アゲインストの風が吹けばさらに高くなります。
正解は「大きめ番手×ゆったりスイング」
さて、アゲインストの短いパー3を攻略する場合、皆さんならどんなマネジメントをしますか?
「風の影響を受けないように、右寄りにボールを置いて低い球を打つ」という選択をする人もいるのではないでしょうか。しかし、この打ち方だとダウンブローの度合いが強くなり、スピン量が増えて距離のコントロールが難しくなってしまいます。
このシチュエーションでおすすめしたいのは、テレサ・ルー選手の攻略法。つまり、大きめの番手を持ってゆったりとティーショットを打つ方法です。
普段から7、8割の力感でフルショットを打っているならそのままのイメージで問題ありませんが、10割の力で振っている人は7割の力感で振ることを心掛けましょう。ゆったりと振ることでスピン量が増えすぎず、風に流されにくくなります。
とはいえ、アゲインストが吹いていれば飛距離は落ちます。ポイントになるのは番手選び。風の強さにもよりますが、1、2番手では足りず、3番手、4番手上げなければピンまで届かないケースも少なくありません。しかし、風を感じる状況で3番手以上大きいクラブを持つのは勇気がいりますよね。
そんな時のために、どれくらいの風で何番手上げるか、自分なりの基準をつくっておくといいでしょう。例えば「少し風があるな」と感じる程度なら1番手、旗がバタバタしているレベルなら2番手、旗竿が左右に揺れるくらいのアゲインストなら3番手。無風で100ヤードをピッチングウエッジで打つ人なら、旗竿が揺れている時は7番アイアンを手にするイメージです。
風の影響をどれくらい受けるかは、プレーヤーごとの球質によって異なるため一概にはいえませんが、ある程度の基準をつくっておくことで、3番手以上上げる判断もしやすくなります。
ちなみにスライサーはもともとスピン量が多く、風の影響を受けやすいため、さらに1番手プラスするイメージでクラブ選択するといいでしょう。アゲインストの中でのクラブ選択の参考にしてください。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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