- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 手前ワンクッションは危険? 河本結の“神アプローチ”に学ぶアマが選ぶべき寄せの最適解
手前ワンクッションは危険? 河本結の“神アプローチ”に学ぶアマが選ぶべき寄せの最適解
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」でメジャー初制覇を成し遂げた河本結(かわもと・ゆい)選手のアプローチに注目しました。
すべてが噛み合った“ワンクッション”のチップイン
2週前に行われた国内女子ツアー公式戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」を制したのは河本結選手。悲願の国内メジャー制覇を達成しました。
最終スコアは通算1オーバー。つまり、フィールドプレーヤー全員がオーバーパーで大会を終えたことになります。タフな4日間を勝ち切った要因の一つは、ショートゲームの技術力でしょう。

昨シーズンのスタッツは、パーオンホールの平均パット数1位(1.7541)、1ラウンド当たりの平均パット数2位(28.5756)、リカバリー率2位(70.2847)、サンドセーブ率2位(58.4270)など、パッティングとグリーン周りの巧さが際立っています。今大会でも随所にポテンシャルの高さを感じるシーンがありました。
象徴的だったのは、最終日の5番ホール。475ヤードのパー5です。
セカンドショットで、ニアサイドのグリーン左までボールを運んだ後のアプローチ。芝が短く刈り込まれたエリアにボールが止まっており、ピンまでは約13メートル、ボールからエッジまでは10メートル弱。つま先上がりの傾斜がカップまで続いているシチュエーションです。
低い球でエッジ手前にワンクッションさせた河本選手のボールは、導かれるようにカップに吸い込まれていきました。弾道の高さ、ボールをぶつけた場所、傾斜の読み、転がりのスピード感……すべてが噛み合った会心のショットです。
「寄せる」より「乗せる」 スコアメイクの最優先事項
河本選手は見事にチップインを決めましたが、土手にぶつけて勢いを殺す方法は、球の高さと距離感を正確にコントロールできないと成功しません。
土手にぶつけられずに大オーバーしたり、反対に球が低すぎてグリーンまで届かないケースもあるでしょう。今回の状況であれば、約10メートル先の限られたエリアに正確に当てる必要がありました。
このシチュエーションからは、強烈なスピンをかけて寄せる方法もあります。しかし、男子プロレベルの技術がなければ、大ケガにつながる可能性が高いでしょう。
アベレージゴルファーがもっともミスする確率が少ないのは、ユーティリティー(UT)やフェアウェイウッド(FW)を使ったアプローチです。ウッド系のクラブは球を弾いてくれるため、小さい振り幅で打つことができますし、ソールが滑ることで打点のミスもカバーしてくれます。
UTやFWでアプローチする時は、スタンスを狭くしてクラブを短く持つのがセオリー。ボール位置は真ん中か、やや左寄りにセットするとソールが滑りやすくなります。クラブを吊って構え、パッティングの要領で上半身の回転で振りましょう。
大切なのは、グリーンに乗せることを最優先にする考え。寄せにいく意識が強くなると、ショートしたり緩んだりして思わぬミスが出ます。ギリギリを狙わず、安全第一でいくことで、結果的にOKの距離に寄ることもあります。
“ワンクッション”は魅力的な選択肢ですが、リスクも伴います。UTやFWでの転がしを選び、確実にスコアメイクしていきたいところです。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
ranking











