最終日は5バーディー・ボギーなし 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン
“プラチナ世代”古江彩佳にとっては、完璧な内容のゴルフだったと言っていいだろう。36ホールの短縮競技となったが、ブレることなく“古江らしさ”が際立った。
第1ラウンドは4バーディー・1ボギーの68。最終日は5バーディー・ボギーなしの67、通算8アンダーの3位でフィニッシュした。
「来週以降も自分のプレーに集中していきたい。一打をどう当てるのかに集中していきたい」と意気込む。
古江の高校時代の恩師でもある滝川第二高校ゴルフ部の角谷真吾監督は、「古江は何があっても動じない抜群の安定感が特徴。まるで安打製造機です」と言うほど、ボギーを打たないゴルフが身上だ。
今大会は優勝争いには食い込めなかったが、ショットの安定感を武器に確実に上位に食い込むゴルフは健在で、特に今季のデータを見るとそれがよく分かる。平均パット数1位、パーセーブ率2位、フェアウェイキープ率4位、リカバリー率は2位(すべて5月24日時点)と部門別のスタッツでも上位を占める。
現在賞金ランキング3位で、東京五輪出場権の争いにも加わっている。最近は五輪関連の質問も増えたが、古江は動じない。目の前の試合で結果を残すことに集中している。「稲見(萌寧)さんは凄くいい状態だと思うので、(世界ランキングで)抜かされている覚悟をしながら、自分自身のプレーに集中して、成績だけ考えていきたいと思います」。
ただ、東京五輪代表争いは熾烈だ。今大会前は世界ランキング25位。12位の畑岡奈紗に次いで、26位の渋野日向子、31位の稲見を抑えての2番手だった。しかし、今回の稲見の優勝で世界ランキングも変動し、稲見に抜かれた古江は“3番手”になるはずだ。
五輪代表は6月27日時点の世界ランキングで決まる。それまでに残る5試合の国内ツアーに向けて、「五輪のことを考えたら、1つだけでも大事なので勝ちたいですね」と話す古江。
少しずつ緊張感は高まりつつあるが、持ち前のゴルフが続けられれば、明るい未来が待っているはずだ。