稲見萌寧の東京五輪・銀メダル獲得に見えた“強心臓”ぶり

東京五輪の女子ゴルフで日本代表の稲見萌寧が、通算16アンダーの2位タイで並んだニュージーランド代表のリディア・コとのプレーオフを制し、銀メダルを獲得した。日本ゴルフ界における五輪メダル獲得は初の快挙だ。

◆東京五輪ゴルフ<女子 8月4日~7日 霞ヶ関カンツリー倶楽部 6648ヤード・パー71>

稲見萌寧がプレーオフ制し日本ゴルフ界初の銀メダルを獲得

稲見萌寧がプレーオフ制しリディア・コと喜びのハグ 写真:Getty Images

 稲見萌寧の最終日のハイライトは、首位のネリー・コルダ(米)を1打差で追う17番パー4だった。

 バーディーパットを前に雷雲接近のため、一時中断。「アプローチショットを終えた状況での中断だったので良かった。17番でバーディーを取らないと後ろの組が全員(バーディーを)取ってくると考えていたので、ここをものにしないとメダル圏内には厳しいかなと思っていました」

 約50分の中断をはさんで再開した17番グリーン。4メートルのバーディーパットをきっちりと沈めてみせた。

 試合が中断しても途切れぬ集中力と大事なパットを決めきる強心臓ぶりに、今年に入って5勝している稲見の強さを見た気がした。

 通算17アンダーで首位のコルダと並んで迎えた18番。セカンドショットをグリーン手前のバンカーに入れてしまったが、3打目をグリーンに乗せ、どうにか2パットのボギーで切り抜けた。

 最終組のコルダが通算17アンダーで金メダルを確定させ、稲見は通算16アンダーで並んだリディア・コとのプレーオフへ。

「プレーオフの勝率は100%なので勝ちに行こうと思っていました」と少しの余裕もあった。1ホール目でボギーとしたコに対し、稲見はパーとして銀メダルを手にした。

 試合後のテレビインタビューでも満足げな笑顔がこぼれた。

「日の丸を背負ってメダルとれるのはうれしいです。人生で一番名誉なこと。重大な任務を果たした感じがあります。五輪は夢の舞台でした。いい結果で終わらせることができてよかったです。そもそも今の自分の姿はまったく想像できていませんでしたし、出場できたことが自分のなかでは奇跡だと思っています。現地やテレビでのたくさんの応援が力になりました。これからも頑張るので応援よろしくお願いします。オリンピックは楽しかったです!」

 五輪前の6月の「アース・モンダミンカップ」と、7月の「資生堂レディスオープン」で2週連続予選落ちを経験するなど調子の悪い時期もあり、周囲の期待の声に押しつぶされそうになりながら、精神的には辛い状態に追い込まれていた。

15番でバーディーを奪い奥嶋誠昭コーチとグータッチする稲見萌寧 写真:Getty Images

 そんな中で徐々に調子を取り戻し、思い切り五輪の舞台を心の底から楽しんでいた。

 キャディを務めた奥嶋誠昭コーチも、「最後に『リディア・コと回れてうれしい。それだけで満足』と言っていました」と語る。

 大きな重圧をはねのけた稲見。銀メダルを手に表彰台に立つ彼女の笑顔がすべてを物語っていた。

【写真】銀メダルを掲げ笑顔の稲見萌寧の実際の写真を見る

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