賞金トップの稲見萌寧は渋野日向子、古江彩佳と
25歳差直接対決再び。世代を超えてプレーできるゴルフの素晴らしさを具現化するような組み合わせが、女子ツアーで今週も見られる。
17日に開幕する住友生命Vitalityレディス東海クラシック。先週の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯、最終日最終組で優勝争いを繰り広げた大山志保と西郷真央が初日に同じ組でプレーする。
44歳で復活優勝にかけるベテラン大山と19歳で初優勝を狙う西郷は、いずれも先週は稲見萌寧に完敗。リベンジをかけて臨む。同じ組には、今季1勝の岡山絵里。三者三様のプレーに注目だ。
日本女子プロ選手権でシーズン8勝目を挙げ、賞金ランキングも1位に躍り出た稲見は、渋野日向子、古江彩佳と同じ組。ディフェンディングチャンピオンの古江は、稲見、小祝さくらに続く女王争い3番手とあって、火花散る戦いが見られそうだ。スイング改造中の2019年全英女子オープン優勝者、渋野もそろそろ結果が欲しいところ。
長い間守ってきた賞金ランキング首位の座を稲見に明け渡した小祝は、今週は原英莉花、吉田優利とともにスタートする。マイペースの小祝、昨年は公式戦2勝しながら今年に入って未勝利の原に、今年2勝の吉田が入ってのプレーも興味深い。
賞金は、総額1億円、優勝1800万円。シーズンの残りは今大会を入れてあと11試合。賞金女王争い、シード権争いはそろそろカウントダウンに入ったといってもいいだけに、緊張感は増している。
大会2日目の18日には、プレー終了後、名物のドラコン大会のイベントも行われる。今年は残念ながら無観客だが、テレビやネットの映像を通して、女子プロの飛ばし比べを楽しめる絶好の機会を逃す手はない。
今年が52回目の開催となる大会は、1970年に始まった当初は、東西36ホールある三好カントリー倶楽部(愛知県)で男女同時に開催されていた。日頃は別々な場所で試合を行っている男子プロと同じ会場で試合を行うことで交流も生まれ、ファンも男女両方の試合を見られる形式は人気があった。
同じ愛知県内の別の場所で、時期も少しずらして女子の大会が行われるようになったのは94年から。93年、94年に服部道子が連覇を果たしているが、コースは同じではない。2006年までは涼仙ゴルフ倶楽部(三重県)で行われており、現在の新南愛知CC美浜Cでの開催は07年からとなっている。さて、今年は誰がこの大会を制すか、賞金女王争いも相まって興味は尽きない。