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- 15キロ痩せたチャン・キムがトップに浮上 残り2試合で賞金王の可能性があるのは何位まで?
ダンロップフェニックス最終日、首位と3打差の9位タイでスタートしたチャン・キムが63をマークする猛チャージをかけ、通算17アンダーで逆転優勝を飾った。今季3勝目、ツアー通算7勝目を飾り賞金ランキングのトップに立った。過去2シーズンは届かなかった、悲願の賞金王にグッと近づいた。
ダイエット効果でケガ防止 万全のC・キムがトップ浮上
決勝ラウンドの2日間だけで13アンダーをマークしたチャン・キムだが、その理由を次のように語る。
「最初の2日間はショットもパットもよくありませんでしたが、3日目からはあえて自信を持ってプレーするように心がけたんです。メンタル面の問題ですが、そうすることで我慢強くプレーできますし、勢いに乗ることができるからです」

同じ作戦で戦ったというバンテリン東海クラシックでは、4日間60台を並べて見事優勝している。
今回もその作戦は成功したのか、最終日は9バーディ、1ボギーと圧巻のゴルフを展開した。ただ、ショットの調子がよくなかったのは事実だろう。最終18番パー5ではピンまで残り215ヤード地点から2オンに成功したものの、フィニッシュをとる前にクラブを放り投げていた。自分がイメージした通りのスイングができていなかった証拠でもある。
それでも最終日のパーオン率は88・89%で1位だったことを考えると、自信を持ってプレーすることの効果は相当大きかったといえる。
そんなC・キムだが、会場やテレビ中継で見た人は意外とスリムだなと感じた人もいるだろう。今年の開幕戦のときに112キロあった体重が今週計測したら97キロにまで減っていたという。
「体重が増えるとケガをするし、疲れもたまりやすいと思ったのがきっかけです」とC・キム。午後1時から7時までの間にしか食事をとらず、それ以外は水、コーヒー、紅茶を飲んでしのいでいるとのこと。
17年には賞金ランキング3位につけながら、最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップ2日目をスタートする前に腰痛で棄権をした苦い経験を持つC・キムだけに、二度と同じ思いはしたくないのだろう。
現実的には上位5人の賞金王争いになるか!?
今回の優勝で賞金ランキングのトップに躍り出たC・キムだが、まだまだ安心はできない。現在の獲得賞金額は1億2569万5211円で、2位は木下稜介の1億1385万9647円、3位は金谷拓実の1億360万3605円、4位が星野陸也の1億148万9496円と僅差だ。
しかも、残り2試合の優勝賞金はカシオワールドオープンが3000万円、ゴルフ日本シリーズJTカップが4000万円のため、5位以下の選手にも十分チャンスはある。
極端な話、2試合とも優勝すると一気に7000万円を上乗せできる。最終戦は予選落ちがないので、C・キムが最低でも約80万円をプラスできることを考えると、現時点で5650万円以上稼いでいる選手すべてにチャンスがある。ただ、これはあくまでC・キムだけを見た場合の数字上の話。ランキング2位以下の選手の成績によって、当然大きく変わってくる。
やはり、より上位にいる選手が有利で、現実的にはC・キムから4000万円以内にいる選手、5位の稲森佑貴ぐらいまでに絞られるのではないか。
ちなみに、昨年の最終戦ではC・キムが通算8アンダーで優勝しており、現在賞金ランキング2位の木下は10位タイ、3位の金谷は5位、4位の星野は15位、5位の稲森は23位タイだった。
開催コースの東京よみうりCCはアップダウンがあり、フェアウェイもそれほど広くはないが、グリーンはツアーでもトップクラスのスピードを誇るだけに、正確なアイアンショットと巧みなパッティングが要求される。ランキングの上位にいる選手では、平均パットが2位、パーオン率が4位の金谷が最も安定しているといえるだろう。
もちろん、ディフェンディングチャンピオンのC・キムもコースの攻め方は十分熟知しているだけに、そう簡単に1位の座を明け渡す気はない。
どちらにせよ、今週のカシオワールドオープンで状況がガラリと変わる可能性は高いが、最後の最後まで目を離せない争いになることだけは間違いなさそうだ。
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